Column

経営コラム

経営のヒントや考え方、時事トピック等をお届けします
V字回復の極意:メルマガ6月7日号
◆V字回復の極意◆   コロナの影響で業績が下降し困っている会社は想像以上に多い。何とかコロナ融資で事業を継続出来ているが先が見通せない状況である。 少しづつ回復の兆しはあるが、コロナ前に戻るには相当な時間が必要である。コロナが終息しても元の状態に戻る程商売は甘くない。 儲かる様にすべてを変えていかねばならない。 スクラップビルドつまり「畳む・削る・変える」が重要になってくる。 多くの企業を見ていると無駄な在庫を抱えていることが多い。在庫というのはお金である。在庫が寝ているということはお金を金利を払って寝かしていることになる。 その在庫が買った値段で売れるならいいが二束三文にしかならないなら無駄でしかない。 色々な部門があっても将来性や利益率を鑑みて絞り込む必要がある。競争力の無いものを続けていくほど無駄なことはない。 生産性を上げるために5人でしていいた作業を2人で出来ないかなど考えてみる必要がある。 動きが速い企業はIT化も含めて生産性向上を実行している。 出来るか出来ないかは社長の熱意しかない。何事も工夫すれば改善できる。 中小企業は人材が居ないのに余分な人員で無駄な作業をしている。 未だに労テク中心の企業もある。 社長が社内を見つめ直し日々改善改革を断行する強い気持ちがないと絶対に出来ない。 社員は今までのやり方の方が楽でやり易いからだ。 社内に絶対にそんなことは出来ないという理由を雄弁に話す人が必ずいる。その反対勢力に負けない強い意志をもって断行する勇気と情熱がないと会社は変わらない。 V字型回復は社長の確固たる信念がないと到底できるものではない。 会社は『社長の志』次第でどうにでもなる。多くの事例をみても普遍的な事実である。     ◆何が正しいか◆   企業経営をしていると目先のことや利益・売上のことに目が行き、何が正しい事なのかが見失ってしまっていることがある。企業はそれぞれに社会的存在意義がある筈です。 業界の常識に左右されずに何をすることが正しいのかを考えて経営すべきです。 どういう想いで事業を立ち上げ世の中を変えようとしたのか世の中に貢献しようとしたのか思い出してほしい。経営にブレがないか見直してほしい。 いくら反対の意見があろうとも経営者が正しいと思うことを状況が厳しくともやり抜く強い意志が大切である。 めげないあきらめないくじけないそんな精神が必要である。 成功している経営者はやりきるまでしつこい。途中で投げ捨てない。 コロナ禍で大変な状況であるが、この時期だからこそ正しいことを貫き通す経営が求められている。 正しいと思うことをやり続けると思わぬ時に光が差してくる。 後継者経営者の場合には、やらされている経営でそこに正しき思いが無いからブレてしまっていることがある。 経営とは儲けるために行う行為ではない。自分の正しさを証明するために行う行為でその結果利益がうまれるものだ。     ◆消費の動向◆   モノからコトへの消費の主役が変わった。 多様性が増したので、消費動向が一辺倒でなく想定しにくくなった。 経営側にとってとても難しい時代となった。 飲食店でもデザイナーがお洒落な空間を作りその雰囲気を楽しむ時代は過ぎ去った。 料理の素材に関心が高まりインテリアよりお皿の中身が大切となった。 何万円もする贅沢なコース料理だけでなく500円するコロッケにも贅沢感を味わったりする。 多様性が求められている。食の楽しみ方も変わり人の価値感でさまざまである。 個性的なホテルも出来て若者中心に支持されている。 全国チェーンのホテルではなく日常の延長線上で土地や街に溶け込みローカル体験できるとか様々な個性的なホテルが重宝されている。 そこにはお客様に寄り添った『愛』と『心地よさ』がとてもキーポイントになっている。 時代と共に消費動向は変化する。アフターコロナでは大きく変わる可能性がある。 今までと同じような固定観念で商売をしていると消費者からそっぽを向かれ売上が激減することも有り得る。 経営者のウオッチ力がモノを言う。見る力・観察する力が大切である。 そして先を読む力が必要である。その為には情報収集力も兼ね備えておかないと 間違った判断をしてしまう。     ◆DX・多様性の遅れ◆   デジタル技術で事業を変革するデジタルトランスフォーメーション(DX)や多様な人材を活用するダイバーシティー(多様性)で日本企業が欧米に遅れている。 日本のデジタル競争力は世界で27位と情けない状況である。 EC(電子商取引)の普及率は中国は24%で日本は9%である。 世界3位の経済大国と言っているがIT後進国である。 国家戦略が劣っているとしか言えない。 コロナのワクチン接種状況を見るとここまで日本は遅れているのかと落胆してしまう。 そんな状況を見て日本に誇りを持ちなさいと言っても説得力がない。 島国で他から攻めてくる環境でない平和ボケしているのではという意見もある。危機意識が無いのが一因かもしれない。 イスラエルはいつも戦時体制だからワクチン接種も世界一速い。 多様性を求めるなら移民政策を転換しないと難しいように思う。 スポーツの世界でもテニスの大坂なおみ選手やバスケットの八村選手を見ても多様性が必要なことが分かる。 日本の今までの価値観では世界では戦えない。 少子高齢化により日本の労働力不足や消費の減少など考えると転換期になっている。 日本のパイだけではもう成り立たなくなってきた。 コロナ後を考えると中小企業も変わらなくてはいけない。 コロナ対策を見てもいかに日本は先の読めない対応が遅い国だと認識できたはず。世界標準で考えると変革を進めないと生き残れない。 昔のままのやり方では国際競争力に勝てない。日本国内だけでやっていけた時代ももう終わったのだ。 自社に合ったDXと多様性をどう考えていくかが成長のポイントになっていく。 経営者の価値観も変わって行く必要がある。     ◆人の心がすべてを決める◆   世の中には不条理なことにいっぱい遭遇する。そこで逃げてしまっては何も得られない。 不条理なことに真面目に取り組み乗り越えてこそ真実が見えてくる。 ナポレオン・ヒルの言葉に『諦める一歩先には、必ず宝がある』とある。 負けると思うと、負ける。ダメだと思うと、ダメになる。ムリだと思うと、勝てない。失敗すると思うと、失敗する。 否定的なことを思うと必ずいい結果は得られない。最後まで成功を願い続けるものだけが成功している。すべては『人の心』が決め手になる。 コロナで大きな試練を乗り越え再出発しなければならない時に強い人が勝つわけではないし、素晴らしい人が勝つわけでもない。 『私は出来る』そう考えている人だけが結果的に勝てるのだ。   株式会社 Jライフサポート 三條慶八  
勘がモノを言う:メルマガ5月31日号
◆勘がモノを言う◆   商売をしていると予知能力がとても重要になってくる。自分の商売は絶対に永遠ではないと考えるべきです。 永遠だと思っている社長は必ずどこかで破綻する。永遠の商売なんて、絶対にあり得ない。一時的に儲かっても変化が起こり儲からなくなる。売上が下がり出す。粗利が少なくなる。客数が減ってくる。売れ筋が売れなくなってくる。などの現象が起きる。 その僅かな変化に気づく社長と気付いていても何とかなると思う社長と全く気付かない社長が居ます。 20代のころカラオケPUBを経営してました。当初は大盛況ですごく儲かりました。しかし、売上が少しずつ減少してきた。特にカラオケ大好き層の減少していた。おかしなと思い調べるとカラオケボックスが流行り出していた。 すぐにその店をカラオケBOX店に大改装して業態変換した。お陰でまた大繁盛して投資した金額は半年で回収できた。 変化に気づき次の起こるだろう予知能力が備わっていないと商売は商機を逸してしまうことになる。 コロナ禍で変化がある筈です。その変化に気づき商売をどう変えていくか予知して対策を講じなくては将来の発展はなくなってしまう。 自社の変化と世の中の変化を肌で感じなくてはいけない。それが経営者の務めである。     ◆差別化で尖らせる◆   同じ業種業界でも快進撃を続けている企業もある。その企業は特別な技術力があるわけでもなく競合他社と比べても同じ仕事内容である。 ビル清掃・メンテナンス業のA社は潰れそうになった経験がある。それまでは普通のビル清掃・メンテナンス会社であった。この業界はどこに頼んでもそれほど変わらないと思われている。だから最終的には価格競争になり利益率がドンドン下がって時には赤字で受けていたことも有る。 私が賃貸ビル業をしていた経験でどうしても困っていたことがある。その為に色々な業者を使ってリカバーしていた。 夜に商売をするテナントが多かったので、クーラーが効かないとか水漏れしたとか電気がつきないとかどこかが破損しているとか嘔吐した跡があるとか共用部分に浮浪者がいるとか様々なトラブルが生じていた。 その時に清掃会社に付帯事項として現場でできることをして貰っていた。業者を呼ばないといけないときはこちらで手配をして対応していた。 ですからテナントからの電話は24時間連絡がつくようにしていた。 夜中、寝ている時に会社の電話から転送で私の携帯に電話がかかって来るようにしてトラブルに対応をしていた。困った時に出来るだけ早く対処して改善することが何よりも信頼を得ることだと思っていた。 だから、安心して営業できるので、テナント募集に困ることがなかった。しかし、24時間対応でキツかった。 そのような経験があるのでその清掃会社にも同じようなことをして貰い信頼を勝ち得るようにして取引先を増やしていった。 人が面倒くさいこと人が嫌がること人が出来そうにないことをやりきると信用と信頼を得て値切られることなく商売が出来る。 そうすると売上も利益も増えて素晴らしい会社に変身した。 会社として何か尖がった魅力がないと生きていけない時代だ。他社が出来ないことをすれば勝ち抜けることが出来る。     ◆得意分野でつまずく社長◆   社長にはいろいろなタイプがいる。 商品づくりに長けた社長・営業力のある社長・人心収攬に長けた社長・管理能力が素晴らしい社長などいらっしゃる。 しかし、自分の得意分野でつまずいてしまう社長も多い。 例えば、商品づくりに長けた社長は、自分が作った製品や商品は誰よりも素晴らしいものだと自負している。しかし、売れない。 自分自身が作る能力が優れていると思い込んでいる。 現場に口を出して時代にそぐわない商品を作ってしまっているケースもある。 営業力に長けた社長は売ることだけに目が行き在庫管理が出来ずにロスが多くなっているケースもある。 人心収攬にたけた社長は協調性を重んじるあまり厳しさに欠けメリハリの動きが無くなって社内に緊張感が無くなっているケースもある。 管理能力が優れた社長は現場が分からず理想ばかりを押し付けるために社員との距離感が遠くなっているケースもある。 このように自分の得意な分野だけに目が行ってしまって全体を見ていくというバランス感覚が無くなってしまい社内がばらばらになってしまう。 トンボの目はマルチスクリーンになって上下左右前後ほぼすべてが見えている。そのようなマルチスクリーンの目を経営者も持っていないといけない。     ◆感動したい対価◆   経営者というのは、品質と経営効率のあくなき追求をするのが一番大切なことだと考えている。 いくら素晴らしい商品をつくったとしても売れることはない。 いかに経営効率を図っても売上が伸びるとは考えられない。 『お客様の感動』これが無いから実を結ばない。 食べ物でもこれはステキ食べてみたいという感動が無いと誰も買ってくれない。 感動が無いものは安さで勝負するしか道はない。究極は損をして売ることになる。 感動が大きい程買う価値が高まるから値段も高く売れる。粗利も大きくなる。 掃除機を買うにもダイソンは高いのに感動があったから売れたはずです。 ライザップでも同じであんなにきれいに痩せることが出来るなら高くてもお願いしたいと感動料が入っている。 どんな商売でも感動がないのは大成功はしない。 そろそろアフターコロナ策を考えている。我慢してきた生活からの解放があるが、そこに今までにない感動が無いと心も動かない。 『感動』こそが商売の原点である。     ◆どんぶり勘定からの脱皮◆   中小企業の多くは、どんぶり勘定である。 本当に儲かっているものが何かが分からないし、さほど儲かっていないものにかなりの労力を割いて非効率な経営をしている。 長崎ちゃんぽんのチェーン店であるリンガーハットも当初はどんぶり勘定で事業は拡大した。売上が伸びているにも拘らず資金繰りが苦しい時代が続いた。 創業者は事業センスが抜群にあり、時代の流れを読み取り様々な店を展開していた。 鳥取から長崎に来て一から商売をして成功した。県外のよそ者であったから非常に苦労をされた。 長崎にどさん子のラーメンチェーンが進出して失敗したのを見て思いついた。長崎ちゃんぽんのチェーン展開を閃いたというからセンス抜群である。 全国制覇を夢見ていたが病に倒れてしまった。その遺志を継いで兄弟が力を合わせて 事業展開をしていった。 その成功の裏にはそこには創業者の兄がコンピューター会社から経営に加わってくれたお陰でどんぶり経営からの脱却が出来たからである。 高度成長時代の日本ならどんぶり勘定で商売をしても本当に儲かった人が多かった。 顧問先の先代時代にはどんぶり勘定でも相当儲かったことが伺える。反対にその名残があり苦しんでいる。 昭和の高度成長時代に商売をした人から聞くと笑いが止まらないほど本当に儲けていた。 その流れで未だに商売を継承している経営者は非常に苦労をしている。 また才覚があり独立した多くの経営者もどんぶり勘定で苦労をされているのを見る。センスだけで商売をしている。 昔は文科系の人材が重宝されたが、今では理科系の頭脳が無いと経営も上手く行かない。 原価意識を持ち何が儲かっているのか儲かっていないのかを把握して経営をしなければ生きていけない。 『どんぶり勘定』はダメだ!   株式会社 Jライフサポート 三條慶八  
モノづくりの熱き情熱:メルマガ5月24日号
◆モノづくりの熱き情熱◆   コロナ禍でユニクロは非常に好調である。 確かにデパートなどのファッション売り場はガラガラですがユニクロは混みあっている。 商品も進化し続けており久しぶりに行くとユニクロ商品に感動する。デニム商品もたくさんあります。汚れの目立つ「白デニム」は買うのも躊躇する。しかし、工場直結のファクトリエが販売する「児島のずっときれいなコットンパンツ」は、撥水性に優れた汚れない白デニムで話題となっている。 ファクトリエは、世界レベルの高い技術を持つ国内工場と一緒にモノづくりに取り組むブランドである。 日本の工場が低価格な生産を強いられて廃業倒産が相次ぐ中日本が世界に誇れる技術を残したいと。 日本のモノ作りから世界ブランドを作りたいという熱い思いで、中間業者を省いて工場と消費者をつなぐ仕組みを構築していっている。その熱き思いから汚れをはじく白いデニムを開発して絶大なる支持を得ることになった。 商売は、情熱の熱さで成功度が決まる。経営者の情熱がすべてを癒すと言える。情熱度が中途半端だから成功しないのだ。     ◆ ムダ・ムラ・ムリ◆   社内では無駄なことをするなムラな仕事をするな無理なことを受けるな、このようなことを言っている。 お客様はそのようなことを全く望んでいない。 ムダがあるほうがいい。無味乾燥なスペースより絵画があり豪華な花があり優雅な気持ちにさせてくれる方が望んでいる筈である。 ムラもある方が好むはずです。画一的な均一なサービスより私だけ特別扱いをしてほしいと必ず思っているに違いない。 ムリも聞いてほしい。価格・量・時間・人員などムリを聞いてほしいと願っている。いかにお客様の無理を聞けるかが大切である。 結局はどれだけお客様の要望に応えることが出来るかが重要になってくる。 「言うは易し行うは難し」だが発想の転換を図り実行しなければ企業として先はない。 ムダ・ムラ・ムリをいかにお客様に寄り添い聞けるかが勝負である。だれも画一的なことを望んでいる訳ではない。 本音を言うと誰もが特別感を味わいたいのです。それをわかっていないと商売を成功させることは出来ない。     ◆気付くか否か◆   世の中にはこれに気が付けばすごいことになるだろうと思うことを殆どの人は見過ごしてしまう。 そこに気づいた人は大きなチャンスをものに出来る。人生の分かれ目である。 誰にも人生で大きなチャンスは必ず3回来ると言われている。そのチャンスをものに出来るか逃がしてしまうかで人生が大きく違ってくる。 自動車エンジン部品の下請けメーカーを経営する宮本社長は、工場で加工過程で出る不要なマグネシウムの粉をためる容器に溜まった雨水で油まみれの手を洗っていた。それがどんな石けんや洗剤より良く落ちていた。その社長はそれに気づき研究に乗り出した。マグネシウムは水と反応するとアルカリイオン水が出来て界面活性化作用を発揮して汚れが落ちることを解明した。そして洗剤を使わない商品を開発して世界中で話題になり2017年にフランス最大のオーガニック展「natexpo」で見事に金賞を獲得した。自動車エンジン部品の下請けメーカーから世界に名高い会社に変身した。それは社長が気付いたからです。 商売をしているとそのちょっとしたことに気付くかどうかで将来大きく違ってくる。 気付く人と気付かない人との大きな違いは何かというと観察力と探求心の違いである。     ◆感性を磨く◆   あの社長は商売センスがあるとかいう話をするときがある。 確かにその商売センス=感性は事業を成功させる上でとても大切な要素である。では感性を磨くにはどうすればいいのでしょうか。 街を歩いていても、テレビを見ていても何をしている時にも商売に結び付けて考えてみる。そんなことを四六時中やっていると感性は研ぎ澄まされていく。 感性のある人は頭の中で結論を下さない。 成功する人は、人が難しいと思うことをムリだと決めつけない。凡人は常識的に考えてムリだと判断してしまう。 プロフェッショナルな人になることが一番大切である。 ~~バカという人を表現をしますが、まさしくこの道ならだれにも負けないという自負が無いと成功もしない。仕事にのめり込むと感性が研ぎ澄まされて人が見えないものが見えてくるものです。すると勘が冴えわたる。 私のようなコンサル業も一瞬のうちに経営者が見えないもの想定もしないことを考え付きその価値が生まれる。 商売は商売センスつまり感性を磨かくことが大切である。 経営者のアップデートがないと会社のレベルアップもしない。 そのためには情報を集め必要なものを取捨選択して失敗を恐れずにチャレンジする姿勢が大切である。 やってみて失敗しないと分からないことが一杯ある。経験以上に学べることはない。失敗から本当のアップデートが出来る。そうして感性が研ぎ澄まされる。     ◆生き抜く力◆   成功する社長は生き抜く力があります。 商売をしていく上で失敗することなくすべてが上手く行くなんて絶対にない。 追い詰められた時にどう対処して知恵を絞って乗り切る方法を考え出すかそれがとても大切である。ところが殆どの経営者はあまりにも窮地に陥ると何を考え,何をすればいいか 全く思いつかず脳死状態になってしまう。 コロナになって急に売上が落ち込み今までのビジネスモデルが成立しなくなった経営者の中には何をして生きていけばいいか想像もつかず落ち込んでいる人も居る。 今まで事業をやってきたのだから輝くものを持っている筈です。自信を持てと言っている。 まず自分は何のために商売をしてきたかを考えて自分のミッションを確かめて欲しい。 今までのビジネスモデルを貫くのではなく他に出来る方法がないかを角度を変えて考えてみる必要がある。 何が得意技なのかを知り誰にもできない術は無いのか見つめ直す必要がある。それが分かれば進むべき道は一つである。切り開くことが出来るはずです。 私の仕事は後押しして自信をもって前を向いて進んでもらうことです。 商売は当たり前のことが出来ないから利益が出ない。その当たり前のこととは何かを整理しておくことです。 顧問先でもコロナで打ちのめされた社長も居ます。しかし、諦めるな自信をもって進め何のために商売をしたか考えてみろ。目的は変えず手法を変えればいい。 全身全霊を捧げて手を抜かずやれば必ず達成できるはずです。経営者が弱音を吐いて落ち込んではいけない。経営者が落ち込むと社員の士気はゼロになる。   株式会社 Jライフサポート 三條慶八        
コロナ禍での収益回復:メルマガ5月17日号
◆コロナ禍での収益回復◆   コロナによって売上が2割3割4割と落ち込んでいる企業もある。当然、赤字経営になっている。 経営者は何とかしないといけないと考えているが、なかなかうまくいかない。固定費を下げることをまず考えてしまう。特に人件費を削る策をまず思い浮かぶ。しかし、人件費削ると社員の士気が下がる悪い面も生じる。まず無駄なものを使用していないか総点検する必要がある。仕入れ業者の見直しをすることも考える。値下げ交渉をするにも安くできる業者がいないと比較対象にならない。業者にも無駄を省く努力を促す必要がある。商品在庫や材料在庫を持つ会社なら倉庫や冷蔵庫に使えるのに使わずに押し込んでいる。無駄なものをチェックする。発注の仕方や残ったものを再利用出来ないか検証をして無駄をなくす必要がある。すべての作業の工程が無駄な工程がないかチェックする必要がある。取り扱い商品の絞り込みなどほぼ死んでいる商品を昔からの流れで扱っていないかを総点検する必要がある。自社の強みを徹底して絞り込む作業をする。それ以外のものは思い切って畳むことも視野に入れないと収益の改善は見込めない。 長年やっていると惰性とマンネリ化により革新的なことが全く起こらなくなっている。 そんな現場になっていないか検証することも大切である。 コロナによって事業の再点検が出来るチャンスと捉えて前向きに考える必要がある。 受け身でいると必ず崩壊の時が来る。     ◆健康志向と環境への配慮◆   健康志向がすごく高まっている。 私が20~30代のころには想像もつかないほど健康に関心が集まっている。 歓楽街で飲み過ぎて倒れている人も居ないし、夜中でも身体に悪そうなものを食べまくっている人も少なくなってきた。めちゃ食い、めちゃ飲みしている姿は本当に見なくなった。大食い番組は流行っていますが。 出版社に聞いても必ず売れる本は健康の本だと言う。またテレビ番組でも健康を題材とした番組なら視聴率が稼げるので同じような番組がたくさんある。 これ程健康に関心のある国民は世界中探してもいないと言う。 ベジタリアン(菜食主義者)やビーガン(完全菜食主義者)のライフスタイルを選ぶ人も増えている。 食品メーカーや外食チェーンはそのような人のために商品開発を急いでいる。 代替肉製造ベンチャー企業であるネクストメーツは鶏肉の再現した「NEXTチキン1,0」冷凍食品を発売した。 コンニャクメーカーの茂木食品工業は、肉由来の成分を極力使わず大豆やコンニャクなどを練りこんだハンバーガーを発売した。 様々な企業でベジタリアンやシーガン向けの商品を続々と開発され世に送り出している。 商業施設の丸井ではビーガンに注目してビーガン事業準備室を設けている。 温暖化ガスのうち食料の生産が2~3割を占める。大企業は無視できない状況になってきている。 これは大変だと思わずチャンスに捉えて自社で何か出来ないか考えていくのがこれからの成功する経営者である。     ◆成熟社会こそ不満社会◆   現代社会は物とサービスが溢れて欲しいものがなくて売れない時代になったと言われる。 供給不足の市場は殆どないに等しい。しかし、生活水準が上がっていくと商品や市場に不満を抱くことが多くなってくるのも事実である。 ここはこうしてほしいとかそれはこんな感じにしてほしいとか人それぞれに要望が出てくる。多様性の時代である。 お客様本位と言いながら会社都合や担当者都合など効率を求めてややこしいことを避けてしまうそこが不満の根源でもある。 コロナ禍で温泉旅館は大変な思いをされていますが、効率よく作業をしたいから例えば天ぷらは一度に上げている。食べる時には冷めた天ぷらを食べることになる。 効率化とお客様の要望とは真逆の時がある。その時にどうするかである。 お客様がこうしてほしいと思っている事とズレているからお客様が離れていくのである。 文明が発達して効率よく何事も進めるのがすべて良いわけではない。文化的に優れたやり方を欲していることも有るわけである。 文明の利器としてお米を炊飯器で炊くが、本当に美味しいコメを食べたいのならコメを選び、水を選び、お釜で炊くのが美味しいと考えるのが文化度が高いと考える。 こういうことが成熟社会の差別化されたサービスではないかと考える。     ◆本物の接客が決め手◆   心無いマニュアル化された接客に遭遇すると腹立たしく思うことがある。 そんなことを今聞くの?そんなことは見たらわかるでしょうとか思うことがよくある。 それならロボットに接客してもらった方がよっぽどマシだと思ってしまう。 接客はとても難しいことだが、そこが自然で心ある接客なら気持ちがすごくいいものだ。 電化量販店に行くとメーカーの人が派遣され本当に自分に適した商品がどれなのかわからないで薦められた商品を買って後悔することも良くある。 ノジマは一切メーカーからの派遣は居ない。何故ならメーカーからの派遣を受け入れると忖度してメーカーの商品を薦めなくてはいけなくなる。 お客様に喜んでもらうためにお客様にとってベストの商品を探し薦めることこそが 使命だと思っているからだ。 コンサル接客を第一と考えスーパーコンサルを育てお客様が指名で順番を待ってまであの人に依頼したいと殺到しているのが現状だ。 商売というのは長期的に考える必要がある。 売上が欲しいからノルマを達成するためにお客様に必要でないものを押し付けお客様が後悔するものも売りつけるそのような押し売り商売ではいつかお客様から見離される。 そして育てるために失敗をさせることも大切である。 その失敗を自責で捉え、次に活かせる人は成功するが、何か他のせいにして自分を正当化する人はいつまでも成功しない。 そんな腹の大きい社長だからこそ会社は確実に大きくなっていく。 ノジマはどこよりも早くJAL・ANAなど業績が悪化した会社の従業員をシェアして雇用している。社会貢献もして喜ばれる会社にしている。 どんな量販店が横に出店しようと勝ち残れるだけのスキルを持っている。中小企業が生き抜く術はここにある。 競合他社を圧倒するものをもっていなければ資金力のある所には勝てない。     ◆気づく力◆   商売は人によって売上も大きく違ってくる。何故マニュアルがあってもそれほど違ってくるのでしょうか? ただ一生懸命仕事をしたから結果が付いてくるわけではない。そこには必ず「気づく力」が左右する。お客様を思いやる気持ちがどれだけあるかによる。 飲食店でただ料理を出すのではなくちょっとした気遣い、お客様によって違う気遣い場面・場面での気付く力があるかないかで大きく違ってくる。 その日頃のお客様への気づく力が強い店程今回のコロナによる影響が少ないように思う。 インバウンドのお客様に頼り観光客のお客様に頼り流れ作業的にお客様を扱ってきた店は 全くお客様が戻ってこない。 地元のお客様を大事にして地元に愛されている店は揺るぎないものがある。 旅館業でも一緒で地産地消とかいうが、これは旅行者をターゲットにしているからだ。 地元に人にしたら日頃食べられないものを食べてみたいわけです。いつでも手に入るものをわざわざお金を出して食べようとは思わない。 その気づきがあると何を提供すればいいかが分かってくるはずです。 京都は観光客とインバウンドで大きく稼いだ街です。ところがコロナで姿を消して人が居なくなった。しかし、地元を大切に地元に愛されている気づく力のある店は今でも繁盛している。 こういう店は強い。   株式会社 Jライフサポート 三條慶八      
マネは滅びる:メルマガ5月10日号
◆マネは滅びる◆   市場調査を行って専門業者にプランを作らせて事業を行うやり方は理にかなっていない。何故なら過去のデータを基に無難な案を提案するわけです。 日本はこれが儲かると思うと猫も杓子もマネをして同じ事をやろうとする。 全国の行政が企業の工場誘致で工場団地を開発して今ではサビれたところも多い。 物流拠点になるところいいが、少子高齢化でパイが縮む中借入を増やして設備投資をする会社は少なくなっている。それなら海外に工場を作り海外で売ることを考えた方が 将来性はあると考えるのは当然である。 相続税対策だと言ってアパート建設がブームとなった。同じ間取りで同じ値段でどんどん数が増えていく。そんなに入居者がいるわけがない。結局行き過ぎた投資をして回収できずに苦しんでいる。 経営者が自分の目で見て自分の裁量でどうすべきかを考えず専門家のプランを鵜呑みにして安易に投資したからダメになる。 不動産賃貸業で成功したが、私は基本的な考えがあった。 大手が参入して来ない域で勝負する。競合他社にも勝てるプランにする。リスクヘッジのために絶対に一棟貸しはしない。 目先の利回りより例え初期投資が増えても競争力が高くなるならそのようなプランを立て実行した。 こんないい場所なのに何故こんな建て方をしたのか疑問に思う物件は沢山あります。結果的に入居率が悪くなっている。 人のマネでは滅びるのです。     ◆わからせるとやらせる◆   戦後の貧しい日本で育った経営者はよく勘違いする。 仕事をとにかくやらせるという発想の時代もあった。それはまだ貧しい日本の時代であった。不条理なこともお金のために我慢していた。 成熟した日本では訳わからずとにかく仕事をさせることなど出来ない時代になった。 仕事はやらせるのではなく、分からせることが大切である。 今している仕事が何のためにしている仕事か理解を深めないとその仕事の大切さが分からない。 ある工場で金属加工をしているがその加工製品はいったい何に使うものですかと聞いてもわからないと言われた。そうするとただ作るだけでその職人が何に作るか分かっていればもっといいものが出来る可能性もあるわけです。 その仕事はどういう理由でしているのかしかもお客様の目線で考えてどうなのかを常に意識を持たせる。 そういう仕事の取り組み方を常にしている会社は従業員の意識が高い。     ◆加点主義◆   人事評価をどうすればいいかと良く聞かれることがあるが、完璧な考課制度などない。 人を公平に評価するなんてなかなか出来るものではない。その人の上司・部署・時期などで業績も変わってくるわけです。何を見て評価するかによります。 その人の持っている素晴らしい才能は何かを見つけ出し伸ばして評価することが大切だと考える。 顧問先の厳しい社長ですが会社のすべての責任は自分にあると自覚しており、社員には優しい。絶対に社員を人前では怒らない。こっそりと注意はすることはある。この会社の人事考課は加点主義でマイナスはない。だから失敗を恐れず社員が前向きに仕事をしている。売掛金の回収が出来ない新規取引先を抱えてしまった。その時も担当社員を責めずに何故そのようなことが起こったかを検証して未然に防ぐ対策を徹底させることにした。 失敗が次につながる様に指導していくのが経営者の務めである。 責めると前向きな仕事もしなくなり失敗を隠す社内体質になっていく。     ◆固定費を下げる◆   コロナによって売上が下がりコロナ前の7割8割しか戻らず赤字が続いている企業もある。 この先コロナが終息したら売上がもどる確信がないと倒産の危機を迎えてしまう。 コロナ融資のお陰で何とか資金繰りが出来ている。そんな会社は非常に多い。 返済猶予期間があるから赤字でも何とか凌いでいけるので危機感が薄れているところもある。 銀行員と話をしていると今回のコロナ融資は恐らく返済できなくなり企業が多く出るだろうと言っている。 折角100年に1度の金融緩和で想定外の融資をして貰った資金を赤字のためにドブに捨てる行為になってしまうと最悪の結果である。 前向きに資金に変えないと企業として先はなくなる。その為には今の売上で黒字化を図るために何を畳んで、何を削って、何を変えるかです。 固定費をまず下げないといけないが、仕事のやり方をすべて見直して無駄な行為・無駄な書類・無駄な外注・無駄な仕入れ・無駄な広告・無駄な営業・無駄な在庫・無駄な人材・無駄な仕事のやり方などを徹底的にカットする必要がある。 過去の成功体験からこうしなければいけないという固定概念を捨てることです。 一から見直した会社は販管費が4割下がった会社もある。 やる気・勇気・本気が大切です。   株式会社 Jライフサポート 三條慶八