コラム

町工場の衰退:メルマガ11月15日号

町工場の衰退

 

大阪の東大阪や東京の大田区には町工場が集積している。

しかし、今では最盛期の半分以下の工場しか残っていない。

それも後継者がいない状況で今のままでは技術の伝承が出来ない。

多くの工場は営業力もなくただ今までの取引先の仕事だけに頼っていた。

取引先の下請け的な仕事ばかりで技術力があっても自立出来てなかった。

そこに目を付けたのがキャディと言う会社である。

本物の技術力のある会社を約600社とのマッッチングをしてその技術力をいかした他業種での取引を拡大のお手伝いをしている。

モノづくり日本の復活を図って奮闘している素晴らしい会社である。

キャディの加藤社長は東大を出てマッキンゼーを経て26歳で独立をした。

加藤社長の素晴らしさは、より多くの人を幸せにしたいという理念があることです。

ポテンシャルがあるのにそれが活かされていない企業を救い世界に日本のモノづくりの素晴らしさを伝えたいと言う。

中小企業経営者を見ていると本当にちょっとしたことで会社は大きく改善されます。

3年前に電車に飛び組むのではと思うほど思いつめた社長が今では儲かってしょうがない状態になっている。
経営の考え方ひとつで会社は大きく改善するものです。

町工場の衰退も何が原因でそうなったかを検証していくと改善策は見えてくる。

コロナ禍でしんどくなった企業は原因はコロナだけでなくそもそも他にもあったのはないかと思う。

そこを掘り下げて解明していけば将来にも光が差していくはずです。
窮地に陥った時こそその企業の真価が問われる。

 

 

後継者教育

 

後継者教育は非常に難しい。
親子関係の場合には特に難しい。

一番の問題点は実力ないのに後継者特権で息子が色々な責任業務をしている。

それを見ている社員は、冷めた目で口に出さないがあら捜しをしている。

自分たちの方が長く勤め会社に貢献してきたのに何も出来ない息子が偉そうに仕切っているといい気分ではない筈です。

親は後継者に厳しく怒ることもしない。
家庭では母親が息子を溺愛しているから親父が叱れないケースが多い。

いくら高学歴であっても現場経験がなく会社のことをわかっていないし、社員とのコミュニケーションも取れていない。

そのような現状で理論ばかり並べられると何を言っているんだと反発を食らう。

私も二代目でしたから入社当時は勘違いしていた。
誰もが後継者扱いしてくれて気分が良く舞い上がっていた。

しかし、親父だけは社員の誰よりも厳しく血がつながっていないのかと思えるほど毎日怒りまくっていた。

怒りだすと2時間は当たり前。

それも毎日社長室に呼ばれ同じことを説教される。
「そんなお前がいるから会社を潰す」とパワハラ全開で責め立ててくる。

あまりにも理不尽なことを言うので反発したこともありました。
しかし私は親父より実力が無いので白旗を上げてしまった。

早く親父を乗り越え見返してやるとの気持ちで仕事の鬼となって働いていた。
二度と同じ過ちをしないと誓い、貪欲に仕事を覚えていきました。

飲食店も多く経営しており業績の悪いところをわざわざ担当させられた。

40年ぐらい前の時代ですから夜の飲食店で働く人は一癖も二癖もある人が多くなかなか思うように動いてくれなかった。

改革をしようと動くと総スカンを食らって対立関係になってしまった。
誰も居なくなってもいいと腹をくくって断行していた。

若いやる気のある人とは気が合うようになり店の売上も急上昇していった。

その当時の現場での経験で様々な人の使い方を学べた。
経験から学んだことは大きい。

後継者教育はいかに多くの挫折を味わせて大きく育てるかが大切です。

店を作るときもビルを建てる時も自分の意見を押し通し独りよがりになると失敗することを学んだ。

いかに多くの人を巻き込んで経験ある人から学びその上で決断を下すことが賢明なやり方だと学んだ。

営業だけでなく資金繰りや資金調達もやらされていたので数字が読めるようになり後々に助かった。

営業でも財務でも明るくないと後継者として中小企業では適任とは言えない。

いつも言うことは、社長が元気な間に後継者には一杯失敗させて挫折感を味わせるのが後継者教育だと言っている。
失敗しないとわからないことが多い。

 

 

人材の多様化

 

人の価値観が多様化し働くことに対する考え方も多様化している。

趣味が一番でキチンと休みが欲しい人もいる。
給与はそこそこで残業をしたくないと考える人もいる。

責任ある立場になりたくない。

仕事はするが上昇志向ではない人もいる。

ガンガン仕事して自分の才能を開花させ可能性を追い求めて上昇志向の人もいる。

独立志向が強くステップアップして独立したいと考えている人もいます。

価値観は様々です。
日本の高度成長時代はまだまだ貧しい日本で欲しいものが一杯あり、多様性という考えはなく画一的な考えが多かった。

ブームがあるとみんながそれを追いかけていた。
アイドルもたくさんはおらず国民的スターがいた。

人類が進化すると人間は中性化していくらしい。
だから男だからとか女だからとかいう概念が無くなっていっているそうだ。

企業も多様性を認めそれに合った働き方を選択できるようにしないと雇用も出来なくなる時代である。
画一化が当てはまらない。

企業も多様性を認めた企業戦略をしないと間違ったマーケティングになる。

総じて論議出来ないのでとても難しい時代ではある。
だからこそAIなどIT化が必要になってくるのだろう。

多様化の時代だからこそ大きなチャンスが訪れる。
面倒な時代と思わないことです。

 

 

20代に託す企業

 

20代に社員に重要な事業を託し上手くいっている企業も多い。

IT化が劇的に進み年齢と共に取り残されていく世代はもう付いていけないと嘆いている中小企業経営者も多いと思います。

経験を重ねることが何よりも強い武器になる時代は去って行ったような気がする。

新しい取り組みをしなければ生き残れなくなった時代で前例はもう化石となってしまった。

固定概念で凝り固まった経営者は常識をぶち破り新しい発想など湧いてくるはずがない。

最近の若い世代は非常に真面目です。
勉強も熱心ですから私たちの時代と違うなと思うことが多い。
本当に優秀な人が多い。

押しつけや不条理なことは受け入れてくれないですが、理解し納得できることは非常に前向きに取り組みます。

中小企業経営者がいかに若い世代を上手く使えるかが会社の将来が決まるような時代だ。

三井物産など上場大手企業が20代を頼りに新規事業を推し進めている。

大手企業に居て20代に自分の考えで新規案件を進められることなど昔では考えられなかった。

中小経営者も同じで若い世代の能力を最大限発揮させるためにどうすればいいかを真剣に考えていく必要がある。

 

 

チャンスは呼び込む

 

チャンスはいくら待っても向こうからはやってこない。

チャンスは呼び込むものです。

受け身の経営をしていると良い情報も入ってこないし、現状維持しか出来なくなる。

現状維持と言っても経営の視点からでは衰退しかない状態である。

経営は生き物だから維持することは出来ない。
成長を続けないと退化していくしかない。

ちょっとしたことがキッカケで会社が大きくなった経営者は非常に多い。

それはチャンスを呼び込みチャンスを成功に結びつけている。

プロ野球の世界を見ていると非常によくわかる。
有能な若者がドンドン出てくる。

レギュラーの人は負けないように必死になる。
若手に追い越されてレギュラーの地位をはく奪される人もいる。

鳴り物入りでプロ入りしても世の中に出てこない人もいる。
プロ入りしたからにはそれぞれ才能は持っている筈です。

チャンスをつかめる人とチャンスをつかめない人では頭の使い方が違うと言う。

自分がプロで勝ち抜くには何が必要でどういう組み立てをして勝負しないといけないかを分かっていないといけない。

いくら速い球を投げてもいくら遠くに飛ばす能力があっても活かされなければ意味がない。

大リーグの大谷選手はどうすればバッターで成功するかそのためにはどう鍛えてどの球を打ては良いかを考えている。

大谷投手としてはどんなフォームで投げどういう球を投げないといけないか頭で考えて組み立てて成功を呼び込んでいる。

成功する人はチャンスを成功に結び付ける思考回路が確立している。
だから大成功するのだ。

 

株式会社 Jライフサポート 三條慶八

三條慶八の本