コラム

トップの洞察力:メルマガ11月8日号

トップの洞察力

 

 

プロ野球のパリーグはオリックスが25年ぶりに優勝した。

オリックスが強かったのはイチローがアメリカ大リーグに行く前オリックスに在籍していたころである。

そのころというのは私の地元神戸で阪神淡路大震災があり、オリックスの活躍が市民の励みになった記憶があります。

東北の大震災の時に楽天が優勝したのと一緒です。

スポーツは感動を呼び、人を元気にするものです。

イチローがアメリカに渡ってからオリックスはずっと低迷していた。

今年は二軍監督をしていた中嶋監督が指揮をとった。

中嶋監督の現役時代はキャッチャーをして息の長い選手でした。

阪急(オリックス)そして西武や日本ハムにも在籍していた。かなりの苦労人でもある。

二軍監督から一軍監督になって今まで無名だった杉本選手を4番に据えた。

30歳の選手を二軍から一軍に引き上げてホームラン王に育てた。

普通30歳で二軍にいる選手はそろそろ首になるかもしれない微妙なところに置かれた選手です。
しかし、才能を認め育てあげ一軍で大活躍した。

目利きと育てる能力に長けているのでしょう。

その他高校2年目の選手を二軍で育て一軍のレギュラーにした。

宮地投手は先発で大活躍し、内野手の紅林選手も開花してレギュラーを勝ち得た。

二軍監督時代に才能を見出し育てた選手が活躍し優勝した。

中嶋監督はいつも選手を見ている。
悩んでいる時には必ず気付いて声を掛けてくれるそうです。

中小企業でもなかなか人が育たないと悩んでいる経営者がいます。
常に見ているのでしょうか。

磨けば光り輝く人材を見抜けていないのかも。

経営者は洞察力がとても大切である。
大切な社員を見て育てる器量が求められる。

中嶋監督のインタビューが印象的でした。

監督業はもうやめたい。

こんなにしんどい稼業だと思わなかった。
こんな仕事長く続けたら身体がつぶれてしまうと言っていた。

社長業も本来そういうものです。
辛い苦しい身も心もボロボロになるのが普通です。

余裕があると言うのは気を抜いている証拠かもしれません。
それ程トップ業はしんどい稼業です

 

 

「個」の共感

 

中小企業経営者は人の問題で悩む。

昭和の時代の様に頭ごなしで命令しても誰も言うことを聞かない。

パワハラ問題もありどこまで言えばいいのか迷ってしまっている社長もいる。

社長にしたら目標数字を何とか達成したいから担当者の数字が悪いと理路整然と責めてどうしてだと詰め寄ってしまう。

そうすると精神的に不安定になり休んだり、やめてしまったり鬱になってしまうケースがある。

どう対応していいか悩んでいる社長も居る。

真面目な社長ほど悩んでいる。

しかし地域のイベントなどを自社で行うときにはイキイキとしている。

何故かわからないと社長は悩んでいた。

それは社長が社員に逃げ道を与えず、結果がすべてだと決めつけているからだ。

社員はそうなると本当の気持ちを心開いて打ち明けない。

数字が出来なかった原因が会社に無かったかを社長や会社側は考えない。
すべて責任を押し付けている。

会社は「個」の力から「共感」の連鎖が始まり一体感の力になる。

「個」が活かされない限りその実現は出来ない。

数字目標がすべてでなく一番大切なことはお客様に喜ばれているかの検証が大事である。

お客様から理解して納得して頂かないと売上にはならない。

そのためのアプローチの仕方のどこが悪かったかを一緒に見出すことが「個」の力となる。

「共感」し合えることが一体感を生む。

組織論が色々言われるが「個」の力が「共感」の連鎖で強靭な一体感を生めば素晴らしい組織になる。
「個」を潰してはいけない。

 

 

ポストコロナの中小支援

 

国内の投資会社やファンドが、新型コロナで経営難に陥った飲食企業の再生支援に乗り出す。

これは良い報道のように映るが、実際は全く違う。

飲食業が多く傷んでいるので、それに目を付けた投資会社やファンドが再生ファンドを立ち上げて弱った飲食チェーンの債権を安く買い取り債権債務処理をして余力のある会社に転売する仕組みである。

バブル崩壊の時に外資がタダ同然のお金で不動産やゴルフ場を買い取り転売して大儲けした仕組みと同じである。

金融機関は債権債務処理し、損金処理が出来るのでメリットがある。

ファンドなどにも出資したり利益を稼げるので銀行もメリットが大きい。

これでは地域の特性が無くなりどこに行っても同じ顔をした街並みに益々なってしまう。

昔は地域ならではの街の顔があった。
目抜き通りに行くと今ではどこの街か分からなくなってきた。

これが地域創生と言うのかと悲しくなる時があります。

地方の金融機関は地元愛があり地域を盛り上げたいならもう少し違う再生のやり方を考えていくべきだ。

自分たち金融機関だの保身に走るのではなく公共性があるのだから地域を良くするために汗を流してほしい。

一律の再生スキームは地方を更に衰退化してしまう。

 

 

美意識の高い日本

 

最近では化粧品売り場に男性専門の売り場がある。
男性もメークをして見た目を大切にする時代となった。

美容関係の顧問先があるが、その社長曰く、世界の中で一番美容にコマめにお金を掛けるのは日本だと言っておりました。

韓国かなと思いましたが、韓国はどちらかと言うと整形していっきに奇麗になる方法を選択する方が多い。

日本は髪やネイルなど日本の女性は気にかけて美意識が高いそうです。

韓国男性の芸能人の影響もあるようで、日本の男性も美に目覚めてきた。

コロナ禍でオンラインでの会議が多くなり自分の顔を見る機会が多くなったので、気にする機会が多くなったという。

コロナ前は10代から20代が男性メークの中心でしたが30代~40代が中心になってきた。

先日大手金融機関の若手が眉を細め化粧をしていた。お堅い金融機関で衝撃的でした。

もう昔はこうだったとかこうあるべきだと言う固定概念を捨てないと時代に取り残されていく。

経営者も時代を受け入れないと会社も取り残されていく。

何でも受け入れて幅を持たないといけない。

固定観念は経営の邪魔である。

 

株式会社 Jライフサポート 三條慶八

三條慶八の本