コラム

強い思いが成功の秘訣:メルマガ9月6日号

強い思いが成功の秘訣

 

東京五輪の日本の野球チーム『侍ジャパン』がアメリカを破り優勝した。

東京ヤクルトスワローズの山田選手が大活躍をした。その山田選手が使用しているグローブが注目を浴びている。

大阪府東大阪市の中小メーカー『ドナイヤ』のグローブである。

プロ野球選手のグローブと言えばミズノやSSKなど大手メーカーのを使用している。

このドナイヤは、工場への発注や営業、販売など社長である村田さんが1人で手掛けている。

国内や海外のスポーツメーカーに勤務し「日本の野球少年にプロと同じクラブを使ってほしい」との強い思いで2010年独立した。

宣伝費や人件費が掛かっていないので大手メーカーの最高級品より安いが品質は負けていない。

ドナイヤと言う社名も元ヤクルトの池山選手に相談して「どないやねん」から来ている。
こてこての関西弁の社名である。

契約選手は山田選手だけであるが、捕ってから投げやすいからと気に入って使っている。

そのお陰で徐々に広まっている。今回のオリンピックでブレークしそうである。

このように商売と言うのはこだわりと強い思いがないと成功に結び付かないものです。

 

 

第二創業の覚悟

 

新型コロナの影響でコロナ前に掲げていた中長期事業計画も成り立たなくなり再度作り直さなければいけない。そんな企業も多いはずです。

コロナによってこれから10年で起きるだろうと思うことが一気に進んだところがある。

IT化が進み、企業の在り方や働き方も一変した。

つまり会社として一から作り直さなければ時代にマッチしなくなった。

第二創業期の出発点である。

事業計画もどんなに素晴らしいものを掲げてもそれが実行されなければ何の意味もない。

そのために必要なことは実行力のある組織を作らなければ前に進まない。

このコロナ禍だからこそ外部からの優秀な人材登用が可能になってきた。

今までは採用不可能だった人材が集められるようになったとこの逆風のコロナ危機をうまく活用している会社もある。

硬直化している会社は非常に活動力が弱い。
『全社最適』な意識が無く今までの組織部署ありきの縦割り意識が強くなっている。

会社全体の成長やメリットを考えられる人材を幹部に登用すべきである。

目指すのは機動力があり社内の循環が出来る会社である。それが出来ない会社は硬直化して息が出来なくなる。

組織風土を変えるには優秀な人材を外部から登用してその人材に明確な使命を与える。

そして実行して実績を上げてもらうことが社内に刺激と緊張感を生む。

戦略的な人員配置を行う必要がある。

 

 

絶対やる精神

 

コロナ禍で全国の老舗の旅館が瀕死状態になっている。

この時期だから出来ることがありそれを実践している所はアフターコロナで復活し大きな発展を遂げるに違いない。

ただ受け身状態でじっと耐え凌いでいるだけの企業はこの先の道のりは険しく危険である。

愛媛に道後温泉がある。私も地元が神戸なので社員旅行などで何度か道後温泉に行きました。

慶応4年1868年創業旅館の「大和屋本店」がある。私も20年以上前に利用したことがある。

老舗旅館らしく昔ながらの旅館というイメージでした。

現社長の奥村氏が来る前はワープロも使わない手作業のアナログ旅館であった。

高度成長時代は全国から社員旅行や団体客が押し寄せてきて儲かってしょうがない時代であった。

そこで多くの旅館は資産形成をして今苦しい時代に資産を取り崩して生き延びている所も多い。

しかし、それも限界にきている。

高度成長時代の名残が続いて業務を改革することなくそのままの状態が続いている旅館が今でも相当ある。

この大和屋本店は様々なITシステムを利用して飛躍的な業務の効率化を図った。

余った人と時間はお客様へのサービスに還元され2018年にはミッシュランガイドで「非常に快適な旅館」として紹介されるまでになった。

何社か旅館の相談を受けたのですがこの旅館と同じでアナログの非効率的な運営をされている。

改革する様にしようとしても抵抗勢力に社長が押し切られてどうすることも出来ないでいる旅館もあります。

『絶対やる』と言う強い気持ちを実行力のある社長でないと前に進まないものです。
それが出来たからこそ大和屋本店は変貌を遂げた。社長の熱い情熱しかない。

中小企業が構造改革できるかどうかは社長次第であると常々申し上げている。

地方になると人も不足して人手不足になるわけだから、いかに効率よく人を活用し1人当たりの利益を稼ぎ地域で一番の給与を出せる企業にならないと本当にいい人材が集まらない。

そのためにもITを駆使して生産性を向上させることを考えないとこの先が危ぶまれられる。
コロナ危機をチャンスに変えなくては将来はないのである。

 

 

最小の資源で最大の効果

 

中小企業はお金がないのが当たり前。

お金が無いわけだからヒトも少なく、スペシャリストも少ない。

小さなヒト・モノ・カネを効率的に活用して儲けないと中小企業は生きていけない。

そのためには社員一丸となることが第一条件である。

大企業の様にヒトが多すぎて顔を見たことがない話をしたことがないそのようなことはないでしょう。

皆が一致団結一つの目標に向かって少ない原資で多くを儲け地域で一番の報酬を出せるようにすると益々発展するでしょう。

顧問先の中に一致団結して頑張った部署には社長のポケットマネーを出している会社がある。

アルバイトにも臨時の金一封を渡している。その額も半端ではない。

社員やアルバイトは愚痴など言わず自ら積極的に仕事している。

活気に満ちた社内の雰囲気が出来ている。そこが本当に大切である。

業績に悪い会社はお通夜のような雰囲気である。

躍動感ある活気が最大の効果を上げる。

優秀な人材をたくさん集めるよりワンチームで戦った方が結果的に業績は良くなっている。

 

 

全体像

 

将来の未来図を描けていないと他からいい話が来ると躊躇なく乗ってしまう。

継ぎはぎの経営をしているとどこかで全体像がボケてしまう。
何をしたいのか全く分からない状態に陥る。

事業にもストーリー性がないと説得力に欠ける。だからその場凌ぎの継ぎはぎ経営は成功しない。

たまたまやっていたことが評価されて事業として当初は成功したが月日が経つにつれてメッキが?がれてきて事業が息詰まる。

壮大なビジョンも未来図も描けておらずどこに向かっているのかが見えていないのである。

そうなると社員も迷ってしまい何を考えていけばいいかも分からなくなる。

中小企業は特に社長が壮大なビジョンを掲げそれに共感する社員が集まらないと大きな力にならない。

ただ与えられた仕事をしているようでは会社の発展はない。

 

株式会社 Jライフサポート 三條慶八

三條慶八の本