Column

経営コラム

経営のヒントや考え方、時事トピック等をお届けします
負債140億の会社を自力再生した経営者だから言える!『事業再生・会社再生を成功する人条件とは?』
負債140億の会社を自力再生した経験から 「成功する人と成功しない人にどこに差がありますか?」とよく聞かれます。 成功する人の条件には、3つあります。 1) スピード感のある人つまりレスポンスが早く即対応処理出来る人 2) 真面目な人、つまり真摯な態度で向き合っていける人 3) 成功すると強い意志を持っている人、つまり、いろいろな局面を迎えても諦めず乗り越えていける強い心を持っており人 以上です。 1) 人生を左右する大事な時期なのに、自分の都合を優先する人がいます。今日やらなければならない事があっても、自分の都合のために出来ないと言い訳する経営者がいます。今の状況を把握している危機感のある経営者なら、そのようなことは言わないはずです。   こちらとして経営者の立場になって必死になっている気持ちも削がれていきます。人はお金ではなく、気持ちで動くものだということがわかってない経営者に出会いとがっくりします。 2) いかに自分の事業に対して真面目に真摯に取り組んでいるか?によっても大きく違ってきます。ただ、事業を再生するだけでなく、今後発展させていかなければなりません。真面目に365日24時間寝ても覚めても事業のことを考えている経営者は、必ず再生過程でいい考えや将来のいいアイデアが湧き出て、今まで以上の発展をしていきます。 だから、私の経験を生かし、真面目な中小企業経営者を助け、守りたいと思っています。 3) 再生過程は、本当に辛いことが山のように押し寄せてくることもあります。長い人生にしたら、ほんの短い期間です。しかし、なかなかそうは思えず、再生半ばで、倒産や破産の道を選ぶ人も多いのも事実です。その苦しい現状から逃れたいと思う気持ちはわかりますが、その一時逃れたために、後に大きな後悔をしなければなりません。 もう一歩でとん挫する経営者を多く見かけます。そうならないようにその経営者の『不安と恐怖』を取り除くことが再生に携わる人間の大きな使命だと考えています。 株式会社 Jライフサポート  三條慶八  
倒産23年ぶり低水準(日経新聞2月11日)
日経2月11日倒産23年ぶり低水準   依然として倒産のうち、7割は負債1億未満の小規模・零細企業が占めている。 また、中小企業金融円滑化法が昨年3月で切れた後も、企業の返済猶予に柔軟に対応してきたからだと記載されている。 しかし、アベノミクスも成功し、株価も上がり、金融機関も含み益も増え、償却しやすくなってきた。環境が整いつつあります。恐らく、この3月末の決算以降、多くの中小企業が倒産に追い込まれていくだろう。安倍政権も3年は国政選挙が無いので、気にせずに構造改革を進めていくでしょう。 だから、中小企業も早目の対策が望まれます。 株式会社Jライフサポート  三條慶八  
日経新聞2月3日 個人預金、地方伸び悩み
日経新聞2月3日個人預金伸び悩み   人口減と遺産相続で都市部に預金が集まり易くなってきた。昔は、地方で預金を集め、貸し出す先が無いから、貸出先を都市部で支店を出して融資していた。その構造が崩れてきた訳です。ますます都市に人と金が集中していくことになります。高齢化・少子化、そして、都市部への人口とお金の移動がますます顕著になってきます。それに対応し、自分たちの商売のあり方も変えていかないと世の中に取り残されてしまう。          株式会社 Jライフサポート 三條慶八  
日経新聞1月25日 金融庁、地銀に再編を促す
日経1月25日金融庁地銀い再編促す   高齢化・少子化になるとパイが小さくなるわけで、市場が収縮していきます。つまり、新規融資も減ることとなり、金融機関の収益構造も変わってきます。 再編を促すことにより、取引企業はどうなるでしょうか?そこがポイントです。対等合併は、絶対ない。表面上はそう言っていても、内部ではそうなっていない。つまり、実質合併された金融機関と取引していたら、経験上、メイン意識も希薄になり、一からの取引と考えるべきです。負けた金融機関は、他人も権限もドンドンそぎ落とされていきます。もし、その危険性がある金融機関と取引しているなら、早急に対処すべきでしょう!                                    株式会社 Jライフサポート  三條慶八  
日経新聞1月24日掲載 全信組連に公的資金
信用組合の上部機関である全国信用組合協同連合会は、金融機関強化法に基づき公的資金の注入を申請することに検討に入ったとあります。何を意味するかと言うと、モラトリアム法案で本来なら倒産していた会社を法案廃案にもなったので、整理していきますよ!と言うことです。 アベノミクスが始まり、デフレからインフレ策に転じ、消費税も上げ、構造転換していく中新陳代謝を図るべくこのような施策をドンドン打ち出してくることでしょう。その対象企業は、早急に対処し、『負の遺産』を破棄し、新たな門出を進めていかねば、会社も家族も守れなくなります。 株式会社 Jライフサポート   三條慶八        
保証協会付融資の実態
生時に、いつも年頭に思うことは、今年の資金繰りはどうだろう?という事ばかりでした。1年の資金繰りを立て、そして利益計画を立てることを最初の仕事にしておりました。売上拡大より、資金調達の方がしんどかったですね。いくら赤字でも資金が回っているなら全く問題ない。しかし、黒字であるにも関わらず資金繰りがショートすると倒産してしまう(黒字倒産)。中小企業の大半の方は、資金繰りでお悩みだと思います。インフレ時にご商売をされ、拡大経営をされてきた方は、この15年以上のデフレでの経営は非常に苦しいものだったと思います。しかし、アベノミクスでデフレからインフレ、そして、円高から円安にシフトします。会社として成長のチャンスです。しかし、ひとつ問題があります。このような政策の転換期において、過去の『負の遺産』を持っているとチャンスを掴めなくなります。だから、早く前に進める体制を構築しておくべきです。でないと、乗り遅れてしまう。   政府は、モラトリアム法案や中小企業経営強化支援法や緊急保証協会付融資など支援策を講じました。政策転換で窮地に陥る企業もたくさんある訳で、色々な支援策をしてきましたと世間から文句が出ないよう取り繕ってはいますが、全ての中小企業が助かるわけではありません。だから、そのリスクを予知し、行動することも、経営者として大事なことだと考えます。   ◆保証協会付貸付の実態と裏側   保証協会付け貸付は、中小企業支援だとうたっていますが、実際はそうは思いません。実態は、金融機関支援とも言えるものだと思います。何故なら、金融機関にリスクを負わないような制度となっているからです。 制度が変わって100%保証と言うのが無くなってきましたが、以前の緊急融資などは100%保証でしたから、金融機関にとっては、融資先が支払えなくなっても代位弁済という形で保証協会から貸付金の返済を受けることが出来ます。だから、どんどん金融機関は経営的にしんどい企業にも貸付していきました。ひどい金融機関などは、プロパー融資の返済のために保証協会融資を実行したところもあります。結局、金融機関が取引先に対して調査し、事業性はどうか?など見極める眼力がないから、安易な融資に走ってしまっているのではないでしょうか?国の企業の97%が中小企業なのに、このような中小企業の融資実態でいいのでしょうか?いつも疑問に思います。今は小さな力かもしれませんが、その不条理な社会を変え、真の中小企業の再チャレンジ社会構築を目指して、戦っていきたい!   ◆代位弁済されたらどうなるのか?   保証協会付借入の返済が出来ず、3か月間金利も支払わなかったら、期限の利益が喪失し、代位弁済されると債権者は金融機関から保証協会に変わります。金融機関は、保証協会から残債務が支払われます。つまり、リスクなく、貸し付けていた訳です。残った負債をどうするか?保証協会と話し合わないといけません。その窓口は、保証協会内で保証協会サービサーとか言って部署が変わるだけです。   普通プロパー融資の債権なら、払えなくなると民間のサービサーに売却され、サービサー処理ができ、債務をゼロに処理することが出来ます。しかし、サービサーは全くそのようなことはしません。ですから、会社の再生においても最も厄介なのが保証協会問題です。法的処理をしないと処理をしようとしません。これが再チャレンジ社会を阻んでいるのが実態です。日本政策金融公庫も同様です。借りるのは簡単だが、再生時の処理をする時に大変な思いをしないといけない。その対策は色々な選択肢がありますから、よく話し合って納得する方法を選ぶべきです。しかし、債務者のことを本当に考えてない再生会社の人間は、とりあえず~~と言います。私はとりあえず~~が大嫌いです。ホームページのコラムにも記載しましたが、年末の日経の記事を読まれましたか?結局、保証人問題は、前に進みませんでした。参考に見ておいてください。債務者になって困った人が集まり議論するのでなく、貸し手側の人間だけで議論されたから当然の結果でしょう!つまり、貸手側の理論が通っただけのことです。非常に残念な結果です。   ◆保証協会付け貸付からノンバンク保証貸付へ   保証協会付き貸付が100%保証でなくなったので、金融機関は次の一手を考えました。それは、ノンバンクが保証する融資です。保証協会に変わりノンバンクが保証し、融資する制度です。暴力団融資で揺れた金融機関があったと思いますが、まさにその類の制度融資です。結局、自分たちでリスク負わず貸し付けることばかり考えている。それが、バンカーなのでしょうか?企業を育てるという土壌がないと中小企業の未来はないのではと危惧致します。   ◆金融機関への融資依頼のポイント 融資してもらう時に、計画書など作成されると思いますが、皆様は、どんなことを一番考えていますか?金融機関が貸したお金がどうやって回収できるのか?しか考えていません。つまり、返せない金は貸せない。しかし、返せなくなったことは、貸し付けた担当者の責任では無いのです。貸せるような計画書を作成し、尚且つ万が一返せなかった時に、その担当者が責められない理由が成り立つようなものにするのが一番いいものです。しかし、無謀な計画で、稟議に通らない計画書はダメです。そのサジ加減がわかるようになれば一人前です。     株式会社 Jライフサポート  三條慶八