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経営コラム

経営のヒントや考え方、時事トピック等をお届けします
売る力とブランド力:メルマガ2月15日号
◆売る力とブランド力◆   昔は市場や商店街には必ず豆腐屋さんがあり、地域では欠かせないお店でした。何故なら豆腐は日持ちのしない食品であったから大手食品が手を出せなかった。スーパーでも地域のお豆腐屋さんが品物を卸していた。 技術革新によって1週間以上日持ちする豆腐が大手豆腐メーカーが売る様になり、町の豆腐屋さんは姿を消していった。町の豆腐屋さんは価格競争に巻き込まれて利益が出なくなっていった。 豆乳などの食品を主に販売している「三代目茂蔵」は東京や首都圏に40店舗以上展開して非常に元気のいい豆腐屋さんである。 運営会社は篠崎屋という会社で埼玉県越谷市に本店がある。ブランド戦略が功を奏している。もともと町の豆腐屋さんでスーパーなどに商品を販売していた。昔と違い、段々と利益の出ない商売になっていった。 三代目の樽見茂会長が「豆腐はただ作るだけではダメだ。自分で売らないとダメだ」と考え、工場の敷地内に直販店を設けて、これを機に小売業に転換していった。 2000年にはスーパーとの取引を止め全商品を委託生産にして開発に特化したビジネスモデルに転換していった。 強みは良い材料を使ったものを低価格で提供する。豆腐以外のラインアップもそろえ新商品をどんどんと打ち出している。 高付加価値商品をと生活を支える安価な商品を組み合わせてお客様に飽きさせない売る力があるから成功している。 中小企業は『売る力』がないといくらいい商品を作っても値段を叩かれるだけである。 『売る力』があるというのは、すごい強みである。     ◆お一人様市場◆   コロナ下でも密を気にせず楽しみたいとお一人様市場が広がっている。 もともと単身者が増えているので、潜在的需要は年々増えてはいた。 繋がりを求める時代ではあるが、その疲れを癒したいと「独りになりたい」との願望が生まれている。 スポーツジムでも店内の個室で筋肉トレーニングが出来るように改装をしている所も多い。 サウナも完全個室で予約制のスタイルが好まれている。 キャンプもソロキャンプがブームにもなっている。 ゴルフも1人で回れるコースの予約は一杯になっている。 卓球やテニスも室内で行うときに1人で出来るように改良して予約が一杯になっている。 密にならないようにそして、リフレッシュをしたいというそんな願いを叶えてくれるところを探し求めている。 企業側が知恵を出していかに時代のニーズにマッチさせて提供できるかが勝負である。 時代と共にビジネスモデルを変えないとお客様は離れてしまう。 ビジネスモデルは永遠ではない。     ◆健康志向食品◆   世界人口増加と生活水準が上がり食料不足が叫ばれている。 健康志向や環境への配慮も非常に強まっている。 今後の食生活はどのようになっていくのでしょうか? 顧問先でハラール専門の食品を製造販売している会社がある。 ハラール専門の商品なのに三越伊勢丹グループのお中元お歳暮用としてカタログに載っている。ハラールはイスラム教の方専門の食品だと思っていた。高収入で健康に非常に気を遣っている層がハラールの食べ物を好んで購入するという話を聞きました。 ドトールでは大豆ミートを使ったハンバーガーが売られている。食べてみると結構美味しい。 食品製造のフェリーチェ(山口県)は自家製豆腐を原料に代替肉の『TOFU MEAT』の生産能力を倍増するほど需要が高まっている。一般的な大豆ミートに比べて臭いが無く好まれている。この会社は豆腐製造の老舗でもなく異業種からの参入である。 業界に長い間いる会社ほどこのような革新的な発想がなく停滞していることが多い。 今までの常識を否定して事業を進めないと新たな発想は生まれない。 時代は加速的に変化している。 変化を好む会社にすべきである。     ◆伝統プラス斬新さ◆   お寺や神社も参拝者が減り経営が苦しいところも多くなってきた。 400年続く築地本願寺も同様でリブランディングに取り組み経営の安定化を図っている。新しい顧客創造をしないと生きていけないので、「開かれたお寺」を目指している。 「築地本願寺カフェ Tsumugi」を創設した。誰もが気楽に立ち寄れるように「18品目の朝ごはん」を提供している。 18という数字は、阿弥陀如来が人々を救うために請願の中の第十八願から来ている。物語が確立されているのも強い。お粥とお味噌汁と16の小鉢が付いて非常にインスタ映えもする。1800円(税抜き)というお値段的には高いが、女性から非常に人気になっている。 伝統にしがみ付いてもダメで、伝統に斬新さを加味させて新たな顧客創造をしないと廃れるだけである。 非常に伝統ある商品も売れなくなってしまって困っている会社を見かける。 良い時代を忘れることが出来ず、新たな試みにチャレンジできずただ防戦一方の会社もある。それでは先はない。 社長の勇気ある決断力が会社の将来を左右する。 リブランディングをして新しい顧客創造が需要になってくる。     ◆経営者の統率力◆   多くの経営者は従業員がなかなか思うように動かず悩んでいる。 よくカリスマ性が無いと難しいとか言われる方がいますが、一番大切なことは信頼性である。 未だに田中角栄のことを素晴らしい人物であったと褒め称えている書物も多い。それには訳がある。霞が関の役人は高級官僚で頭脳明晰で専門職的立場ですから政治家も知識では太刀打ちできない。高学歴でない田中角栄は絶対に自分の手柄を部下の手柄としていつも披露していた。部下に花を持たせる達人であった。霞が関で絶大なる支持者も多かった。 よく政治家の演説を聞いているといかにも自分が何かをしたような口ぶりで言っている軽い政治家が居ます。 田中角栄は自分のことを自慢げには披露しなかった。 経営者も一緒で熱狂的な信者が社内にいるかどうかだ。 そして曖昧なことを言わない。YESかNOかはっきり言うことです。 出来ないことを出来るような言い方をすると結果的に信用を無くす。 指示がぶれる経営者は社員から総スカンを食らう。そういう経営者は経営もブレる。 信念のある筋が通ったところが無いとダメなのである。 菅総理の支持率が下がっている。正しくブレた政治判断をしているからだと思う。 国民の命と財産を第一に守ると言っているがそうではない判断をしていると見られてしまっている。信頼を失っているのだ。 圧倒的な支持者を集めているのは、いくら大炎上しようとも信頼性がある人である。そこには嘘が無いからである。 認知度は高いが信頼性が無いと発言力も弱い。 『信用』『信頼』が今の時代にとても大切なキーワードである。 誰のために何のためにこの会社を運営されているか経営者として肝心である。 そこに私利私欲があれば社員の心が離れてしまう。 コロナ禍だからこそ社長の統率力が大切である。 自分を見つめ直し、会社を見つめ直し、社長が今何をすべきかが問われている。   株式会社 Jライフサポート 三條慶八  
迷う経営:メルマガ2月8日号
◆迷う経営◆   コロナ禍で赤字に転落し、今までのビジネスモデルが通用しなくなった企業も多い。 そのような経営者は本当に苦しんでいる。 今の商売の限界を感じていたが、まだ何とか大丈夫だろうと油断をして経営していた。ところがコロナによって時代の流れが急に早くなって自社のビジネスモデルの陳腐化が加速してしまった。 迷う社長は幹部とどうすればいいかと議論するが答えは出てこない。逆に迷う社長に幹部や社員が不安を抱いて離れていく。逆効果になっていることも有る。 中小企業の場合には社長の色で会社の成長が決まる。社長が迷いを社員などに見せたら不安が蔓延するだけ。 常に社長は安心できる道先案内人でなくてはいけない。 会社の5年先・10年先そして、将来の青写真を描き明確なビジョンを示さないといけない。 コロナ危機のような将来が不安な状況では、社長の統率力が鍵を握る。 誰も経験したことないことを社員にどうすればいいのかと質問しても責任ある回答は出来ない。何故なら社運の判断は出来ない。それは社長しかできないからだ。 社長は不安でしょうがないはず。しかし、不安を社内で蔓延させてはマイナスしかない。 自信をもって導く心意気が必要だ。 社長の迷いこそ会社を空中分解してしまう。このような時こそ自信をもって道先案内人にならなければならない。 経営に迷いは禁物である。     ◆生き抜く中小企業◆   緊急事態宣言によって企業活動がまた停滞している。少し上向き加減のところに水を差してしまった。 工場の稼働も激減している。大手が投資を抑えているから受注が減って赤字になっている。職人を置いているから業績が回復した時に仕事がさばけなくなりリストラも出来ずにいる会社も非常に多い。 少ない仕事の取り合いになり価格競争が激しくなり粗利益が少なくなっている。状況が日増しに悪くなっている。 この中で経営者としてどう生き抜くかを考えていないと企業の先はありません。 今までと同じ事をやっていると競争相手も増えて価格競争に巻き込まれ仕事の受注も減ってしまう。 競争相手の無い領域で他社では出来ないものを提供できないと指名の仕事がなく粗利を確保できない。 コロナ禍の間に自社を見つめ直し何で生き抜くかを真剣に考えないと先はない。 生き抜く中小企業は特色が無いと難しいので得意技が無いといけない。その得意技を見出し磨きを掛けていく必要がある。 このコロナ危機を乗り越えるために今までのビジネスモデルではなく生き抜けるビジネスモデルの構築がとても大切になってくる。それを探し出して自社の強みにしないと恐らくコロナが終息後には競争力が無くなり会社の存在意義がなくなる。 時代の流れが速いのでビジネスモデルの寿命も3年だと考えて先さきに次の一手を講じておかないとまた事業が息詰まる。経営に休息はない。     ◆遅れた企業改革◆   スーツの青山商事が大リストラを断行する。 2005年のクールビズからスーツ離れは起こっていた。 青山が提供していた2万5000円前後のスーツも割安感が無くなってきた。 ワークマンでは機能性スーツを4800円で提供している。 コロナの影響でスーツ市場が1年で10年分縮んでしまった。想定外の減少に対応が追いついていけなかった。テレワークが行われ会社に行かずに済んだ。スーツを着る機会が激減してしまった。カジュアル化が進みスーツ離れに拍車がかかった。青山は2割に当たる160店舗を閉鎖して残る700店舗のうち6割は売り場を半分にしてスペースを貸す賃貸業に転換する。 スーツの競合店が現れ収益が落ち込み売上も落ちていたが、スーツで稼いでいた青山のスタイルから脱皮できずにいた。 まだ大丈夫だろうという甘えがあった。遅れた企業改革が招いた結果でもある。 将来今の事業は衰退するだろうと予測はしていたがまだ大丈夫だと言い聞かせ変革断行を遅らせてきた多くの企業はコロナ禍で苦しんでいる。 もう、待ったなしの時期が来た。今やらないと会社は消滅する。 スピード感が無いと命取りになる。     ◆変化に気づける社長◆   コロナ禍で大変な思いをして商売をされているのが社長です。悩みは尽きないと思います。 余りにも不安が多くて何から手を付けたらいいか分からなくなっている経営者もいらっしゃいます。 会社の今の姿をどこまで正確にしているかとても大切なことです。 それぞれの部署やポジションが組織的に動いているから凝視しなくても流れ作業のように業務は進んでいきます。そこに今までと違う変化や数字の異常値が発生していないか見抜いているのでしょうか。多くの会社は気付いていたとしてもスルーして見逃している。 コロナ禍では具合の悪い事が発生していないのでしょうか思いもよらない数字の異常値が発生していないのでしょうかそこを突き詰めて改善していかないと何が会社で起こっているか 全く分からなくなる。その為には風通しの良い企業でないと真実が表面化しない。分かっていてもややこしくて報告しない。目配り気配りのある会社は必ず発展していく。 会社の企業文化というのはそういう意味でとても大切である。 少しの変化でも逃さない目を持った企業だけがこのコロナ危機からの脱却が出来る。     ◆3人組織論◆   中小企業は人材がいないとボヤいている社長も多い。そんなことを言っても今ある人材を有効に活用し最大限の力を出し切っていない。そのような勿体ない企業が多い。 60%の力しか出ていないのかそれとも120%の力を出してくれているのかで大きく結果は違ってくる。 顧問先で試行錯誤しながら今では十二分の力を出して業績も急上昇の会社もある。それもほとんどがパートで工場を回している。社員以上に活躍してくれて社長は非常に顔色も良くなった。数年前はチームを編成してそのチームを管理する人間を設け所謂普通の組織体系で仕事をして貰っていた。ところが全く上手く行かず生産性も向上することもなかった チーム長が当初は10人~20人の人を見ていたがどうにも人の管理が上手く行かない。コミュニケーション不足も生じ、仕事が円滑に進まなかった。そのチームを徐々に小さくしていった。すると3人編成にすると長は人の管理もフォローも出来生産性も急上昇していった。 人は3人までしか目配り気配り出来ないとの結論に達した。 この方法を他社でも応用すると上手く行くことが多い。 チームは3人編成にし、その上の長を管理するのも3人までとした。そんな組織を積み上げていくと非常に風通しが良い生産性がいい状態になった。 人が隅から隅まで見渡せるのは3人までというのは論理的に間違いではないようだ。 是非、試してみる価値はあると思う。   株式会社 Jライフサポート 三條慶八  
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再生を阻む金融機関:メルマガ2月1日号
◆再生を阻む金融機関◆   コロナ禍で多くの企業が苦しんでいる。そして、何とかこのコロナ危機を乗り越えて新たなスタートを切ろうと頑張っている。しかしながらコロナによって再起が難しい企業もこれから多く出てくるはずです。 地域の発展と雇用の維持のために将来性のある企業は再生を図るべきである。 今まで多くの事例を見ると、再生支援協議会案件で再生を図ろうとすると問題が生じる。全行一致が原則となり上手く進まない。 銀行の体力にも大きく差があり一律カットとはいかない。 折角利益を出し将来に明るい展望がある企業を無駄死にさせてしまうこともある。 日本経済にとってとんでもない話である。 銀行は企業再生より自行の立場優先である。 ある企業は先代の乱脈経営で債務が大きくなり期限の利益を喪失していた。借入を一切できずにいたが、何年も利益を出してお金を回してきた。多額の負債を全額返済しない限り銀行借入できないのにある意味企業にとって前向きな返済ではない。正常債権でもないので融資を受けられず高利の運転資金を調達して事業を継続してきた。限界がある経営である。 支援協議会案件で債務処理を進めていくとある信金以外は保証協会も含めてすべてOKとなった。その信金の考えは、利益が出ているなら返済をし続けてもらうという回収一本の考えです。 信金がモタモタしている間に他行がしびれを切らして仮差押えをしてくる場面もある。その企業の再生や地域の雇用の安定など考えずただ自分のところの信金の都合だけで全く協力しない考えである。 建前だけの再生スキームばかり政府が考えるから変化球が来た時の対応が出来ないのが現状である。 もっと実になる制度を真剣に考えて欲しいものです。取り敢えず制度を作りましたと体裁を繕った制度としか思えない。 このような現状を見ても日本は金融で後進国である。 リセットをして前進させて日本経済のためにどうあるべきかでなく金融機関の都合優先した制度がある。 日本の中小企業の将来を見据えた制度ではない。 中小企業が日本の生産性を低くしていると言われていますが、このリセットしてスタートさせない金融制度にも大きな問題がある。だから、頼らない再生方法で中小企業は生き抜く方法を模索する必要がある。     ◆勇気でコロナ危機を突破◆   新型コロナの猛威は収まる気配がありません。経営者の皆さんは、先行きが見えず困惑されている筈です。経営者にとって先が見えないほど苦しいものはない。 いくらコロナ融資を受けても結局は返済しなければならない借金でしかない。 昨年の緊急事態宣言からずっと赤字が続いている企業も結構あります。 このままの状態が続くと会社の体力も弱り倒産状態に近づいてしまう。 今こそ、中小企業経営者は『勇気』がとても大切で決断力が問われる。 中小企業は売り上げを追う時代はもう終わった。利益を追求することを第一に考えるべきです。 店を閉める『勇気』事業を撤退する『勇気』人を削る『勇気』チャレンジする『勇気』多くの中小企業経営者は今まで拡大してきた会社を縮小するのにすごく抵抗を感じるものです。『勇気』ある決断が求められる。それが出来ない経営者にチャレンジする資格も無くなる。 リセットというのはまず『ゼロ』に戻すことです。つまり赤字ならトントンに戻す。それからのチャレンジになります。前向きなチャレンジをしたいならリセットする勇気がないと先はないはずです。 商売をする上で赤字ほど罪深いものはない。赤字というのはお金をドブに捨てているのと一緒の行為である。 コロナ危機をピンチにしてしまうかチャンスに変えることが出来るかは社長の勇気ある決断と行動が大きく左右する。     ◆間借りレストラン◆   飲食店の休日や空き時間に間借りレストランをオープンする人が増えている。 コロナによって独立したいが資金が無い働いていた店が閉店したなどが増えている。 趣味が講じて間借りレストランを始めた人も多い。 働き方も変わってきましたが、店を運営する方法も変わってきている。 柔軟な発想がないと生きていけない時代になった。 飯田橋で間借りカレー「極哩」は1皿2500円のカレーを提供しているが全国からカレー好きがやってきている。店のオーナーチェンジで閉店になって困っていたところ吉野家の傘下で間借りレストランを仲介するシェアレストランの紹介で店主は始めた。 青山に@KitchenAOYAMAでは様々な業種のシェフが腕を振るっている。飲食店支援のワールドがプロデュースしている。 シェアオフィス・シェアハウスなどからシェアという領域が広がり様々な職種に応用されだした。 時代の変化にどう適応するかが鍵となってきた。身の丈に合った商売のやり方が出来る時代になってきた。 インターンネットが普及し情報力も商売を成功させる鍵となっている。     ◆他の追随を許さない◆   コロナ禍でお菓子業界も厳しい状況におかれている。町のお菓子屋さんも潰れたりしている。お菓子の中でバームクーヘンは非常にポピュラーな商品になった。私たち以上の世代は、バームクーヘンと言えば、『ユーハイム』(神戸本社)だと認識している。ドイツ菓子のバームクーヘンは、ユーハイムが日本で初めて作り100年以上になっている。日本でバームクーヘンを広めたのはユーハイムである。 神戸生まれ神戸育ちの私にとっては子供のころから食べてきた忘れられない味である。食べるとホッとする。 今では数百種類のバームクーヘンが世の中で売られている。 普通なら他社でバームクーヘンを売られると困ると思うのが普通だがユーハイムの河本社長はバームクーヘン博覧会を主催してバームクーヘンを広める活動をしている。 そこには他社が追随できない強みを持っているから出来るのである。 ユーハイムは純正自然にこだわり数字の効率化より味の効率化にこだわっている。職人を育て工場ではほぼ手作業で職人がお菓子を作っている。工場内の職人の数は他社を圧倒している。それ程職人技を大切にしている。 毎年ヨーロッパに職人を2年間修業に送り込み100名以上がいる。その技術力があるので、ヨーロッパの有名なお菓子が日本に進出する時には必ずユーハイムに委託生産の依頼が来る。他社では作れないからだ。フィリップコンティチーニやパリの巨匠タルトタタン・ダマイナー・ミシャラクなど数多くの商品を完璧に作っている。その技術力の高さには海外の有名な菓子職人達は、驚かれるようです。 だからこそどう足掻いても他社はマネ出来ない。ユーハイムしか委託生産出来ない。 これこそ中小企業が目指すところである。他社がマネが出来ない領域を作ることが生き抜く力になる。     ◆デジタルトランスフォーメーション◆   最近DXという言葉を聞きます。デジタルトランスフォーメーションの略ですが、中小企業にとってのDXは、少し感覚が違うように思います。高度な情報システムを導入して専門家がデータを分析するのは大企業のやり方である。中小企業はそのような膨大な資金と人材を投入できない。 大切なことは数字の深堀りである。 エクセルを駆使して知りたい数字を統計化して数字の深堀をすることがとても大切である。 特に中小企業の場合には、表面的な数字だけを列記している場合が多い。 単に売上だけの比較を出している場合がある。その売上の中身を深堀していない。 売上の中身にどのような傾向があるのかを分析する必要がある。 今までの勘や予測だけで物事を判断していくのは今の時代には即していない。 それは昭和や平成のやり方だ。 そこには現場の声が大切になってくる。エクセルで深堀した数字を基に現場に追求するこが 真実の数字が見えてくるのだ。 いくらDXと言ってもその会社の規模や業種によって捉え方や使い方が違ってくる。 大企業と同じようにすべてすることが正しいとは全く思えない。 分析して次に活かせなければただの数字を並べた統計でしかない。 DXを自社にどう取り入れて分析して活かすかそこが重要になってくる。   株式会社 Jライフサポート 三條慶八  
新たなカテゴリーを:メルマガ1月25日号
◆新たなカテゴリーを◆   業歴の長い会社に限って頭打ちになっていることが多い。 これが業界の常識だとかこのやり方が当たり前だと頭が凝り固まっている。 常識というのは時代と共に変化するものです。だから、いつまでも常識に囚われていると新しいものが生まれない。常識を疑うことから新しいカテゴリーが生まれるそこに考える力が宿る。 10年ほど前からコメよりパンの消費量が増えた。しかし、パン業界も熾烈な競争の中潰れていく店も多い。 今までの常識を逸脱した今までになかったパンを世の中に送り出し注目されているパン屋がある。 365日食べて欲しいとの願いから365日という店である。ウルトラキッチンの杉窪社長は独創的な考え方を持っている。 すべてのことに対して疑ってから本質を見出し新しいものを生み出している。 パンの素材も厳選し作り方も常識外の作り方形も常識に拘らない。すべて、お客様に本当に喜んでもらうために試行錯誤して究極を求めている。パン屋と言いうのは朝早く夜遅くまで働きブラック企業が多い。そんな中キチンと週休2日制で労働時間も決まっている。その為にパンの作り方も素人がやっても均一に出来るようにシステム化して生産効率を上げている。そんな工夫をしているから働きやすい環境である。修業を何年もしないとパンを焼けないという古臭い考えはない。 顧問先の建築関係でも職人を育てるのに10年とか言っている時代はもう終わったと同じようなことをして成功している。 常識は時代とともに変わり常識こそ非常識になる時代だ。     ◆企業倒産の裏側◆   2020年度の倒産件数は、前年対比7%減の7773件でした。1990年代以来の低水準らしい。 コロナ危機なのに何故倒産件数が少ないかというと実質無担保・無利子融資など金融緩和策が取られたからである。 信用保証協会の実質無利子無担保融資を含む民間金融機関による融資は、前年対比5倍になっている。リーマンショック時代の融資件数金額をはるかに上回っている。 融資の条件も甘々でリスケ中・債務超過・赤字会社でも融資を受けられる状態であった。 平時なら当然倒産していた会社が生き延びることが出来たのである。コロナ融資で助かった企業も多い。しかし、借りたお金は返済をしなければならない。返済猶予期間が過ぎるとかなりしんどくなる企業も増える。 緊急事態宣言を受け更に売上が減少する企業も多く、資金繰りが苦しくなる。政府の優柔不断な政策で国民は振り回されている感がある。 勢いに任せて融資していた時期は過ぎてしまったからコロナ融資の条件が厳しくなってきた。資金繰りが苦しいからと言ってプロパー融資をして支援をすることなど銀行はしてくれない。将来の返済目途が立たない融資をするほどリスクを負わない。共に考え共に成長するという意識が銀行に少ないから中小企業は生き延びる方法を考えなくてはならない。大企業や上場企業にはリスクも考えず右に倣えで多額の融資をする。業績不振になると多額の債権カットに応じるは中小企業経営者は理不尽に思う。 銀行員と話をしていると4月ぐらいから倒産は確実に増えると口をそろえて言っている。廃業も加速的に増えていく。 経済が減速するのは間違いないわけですから中小企業経営者としてどうリスクヘッジを考えるかがとても大切になってくる。 これからは経営者の力量が問われる。     ◆人員削減の嵐◆   新型コロナによって世の中が一変してしまった。 2019年は人手が不足し多くの企業が人集めに苦労していた。ところが新型コロナによって多くの企業が生き抜くために人員削減を断行している。 2020年でさえ前年対比で2,5倍の上場企業が希望退職者を募集した。2021年には更に増えていく気配である。 一番希望退職者が多いのは、アパレル業界である。百貨店にお客様がやってこない。百貨店中心に売り上げを伸ばしてきたブランドは壊滅状態である。昨年の夏はコロナの影響で夏物がさっぱり売れず大量の在庫を抱えたアパレルメーカーも多い。 今度は12月のクリスマスシーズンそして新年からのバーゲンも緊急事態宣言でお客様が来ない。特にお出掛けの機会が無いので、女性がブランド物を買わない。 リアル店舗は全く売れていない。カジュアルのユニクロなどは売上を伸ばしている。 紳士服青山も創業以来最大の赤字で初めて希望退職者を募集した。世の中のカジュアル化に追いついていけなかった。 コロナ禍によるテレワークで生活スタイルが変わってしまった。この流れが元には戻らない。 リーマンショック後のことを思い出す。リーマンショックで大企業はリストラして希望退職者を募りました。人員削減により退職した人が希望の条件で再就職はなかなか難しい。大手を退職した人が独立して起業する方も多かった。大手有名会社を退職して独立したが事業が上手く行かず困った方がよく相談に見られた。退職金を注ぎ込み借金もしたが事業は上手くいかず出口が見えない方もいた。 中小企業経営者は会社を経営しなくてはいけない。1部署だけ見ればいいわけではない。営業できても経営できなければ成功しない。そのような悲惨なことが起こらなければいいなと願うしかありません。 2020年の12月という最大の儲け時期に自粛モードになった。その反動で倒産危機に見舞われる企業も多くなる。 早めに手を打てば生き残れるチャンスもある。 経営者として家族と従業員を守るために社長としてどうするかがとても大切になる1年になる。     ◆LIFEな若者世代◆   1990年代後半から2010年ごろの生まれた世代をZ世代と言われている。 若者の消費文化が今までと違ってきている。LIFEな生活を好む。 若者世代は、Lつまりローカルを大切にし、地元と緩いつながりを持っている。コミュニティーは小さくマス広告は通じない。企業はコミュニティーごとにきめ細かく向き合うやり方しか通用しない。お金を掛けて大々的に広告宣伝しても効果が無くなっている。 そして、Iつまりインターナショナルである。大学生で英語が話せるのは就職の時に有利ににならないほど当たり前のことになっている。コロナ禍では海外に行けないが、ネットやスマホに慣れ親しんだ世代の視線はインターナショナル感覚である。 Fはフェアネスで、嘘や作りこみを毛嫌いする。嘘が無く素の姿を垣間見ないと無向きもしない。芸能界や政治の世界でも嘘や作りこみの世界はネットで叩かれる。正直さが求められる時代になってきている。 最後にEですが、エシカルを重要視している。肩ひじ張らずに自然に生きていく感覚をとても大切にしている。 10YCというブランドの服は10年着られる服というコンセプトである。そのような服が支持されるのもエシカルな生活を好むからである。 1960年生まれの私には想像もつかないことである。自分の想像を全く通用しないことを 理解した上でどうするかである。 顧問先の社長には若者の消費動向を理解できないのだから若者に任せる度量が必要だと言っている。 様々な世代の商売をするにもその中心となる世代が才能を発揮できる環境を作るのが経営者に求められる時代である。 流行は半年しかもたない。本質的な商売をする必要がある。流行と言われる時は衰退の一歩手前である。 働き方もワークライフバランスが求められる時代となった。 会社の犠牲になり仕事をするような時代でなくなった。 一番戸惑っているのが中高年の世代の上司である。時代に付いていけていない。     ◆ダイレクト・ツーコンシューマー時代◆   D2Cという言葉が少しずつ聞くようになってきた。D2C(ダイレクト・ツー・コンシューマー)というのは、製造から販売までを自社で賄うビジネスモデルのうち、インターンネット上の自社サイトを中心に販売するモデルである。流通業などの他社を介さずに自社で製造した商品を自社チャンネル経由で消費者に販売するビジネスモデルである。中小企業に最も適したビジネスモデルである。以前なら一からやるには販売網を築くのに時間とコストがかかりすぎて不可能だったからである。下請けや卸業から脱皮できるチャンスになる。 自社で作るものを自社で売る力がないと商売のうま味はなくなる。 利益率も低くなるし、お客様と直接接して無いからお客様の顔も心も見えない。 アパレル業界はコロナによって更に苦境に立たされどうにもならない状況まで追い込まれてしまった。調子のいいのはユニクロやワークマンなどである。多くの企業はコロナ禍で大赤字になっている。 新たな芽も出てきている。オーダースーツを手掛けるFABRIC TOKYO(渋谷)メーカーがネットで直接消費者に販売するD2Cで成長している。旧来のアパレル業界の仕組みをテクノロジーを使って現代社会に最適化することを掲げている。 すべての物事がデジタル化していくのは世の中の不可逆なトレンドである。 アナログで非効率な業界程チャンスが広がる時代になってきた。 業界のことを知らない人間が参入してシェアを握り時代である。 ファッション業界がIT化が遅れてアナログ的な非効率的な状況であったので、森社長は勝算ありと勝負にでた。 大手は海外に生産拠点を構えているが国内で生産をしている。何故なら小ロット多品種生産はの日本国内しか出来ないからである。 10万から30万するオーダースーツが3万から出来るようになった。 D2Cは総合格闘技と言われ製造・IT・物流・デジタルマーケティング店舗運営などあらゆることをしなくてはならない。 人材確保が成功の鍵となる。 売った後がスタートだと考えている。そこが森社長のすごさでもある。 ITOを駆使して毎日着てくれているかどのような頻度で着ているかお客様と直接コミュニケーションを取る方法をとっている。お客様の声をきちんと拾って商売に反映している。 コロナ禍でスーツ離れが起きていると言われるがこのファブリックトウキョウは都内中心に14店舗あるが快進撃を続けている。 商売のやり方自体昭和や平成にやり方をしているとお客様離れに拍車がかかる。 もう逆戻りはない。   株式会社 Jライフサポート 三條慶八