銀行から「借りてください」と言われたら?

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「会社と家族を守るための銀行交渉術」より一部を公開します
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【「借りてください」 は信頼されている証 】

借入することに戸惑いを感じたり、
返済が大変だと心配ばかりする社長がいます。

そのように考える社長は、なかなか事業を延ばすことはできません。
なぜなら儲けた資金だけで商売をしても、たかがしれているからです。

大きくなった企業を見ると借入れや
たくさんの出資を受けて、ビジネスチャンスを広げた例がほとんどです。
企業にも旬があります。

業績が上がって、銀行が「お金を借りてください。 」
と言ってきたら、それは信頼された信用のある会社だということです。

必要ない資金でも、迷わずに借りて銀行に貸しをつくることが大切です。
銀行の担当者は、「あの社長は必要ない金を借りてくれた」と恩に感じます。

そして、行内の報告書に記録を残します。
そうすると、苦しい時に融資が出やすくなります。
会社はいいときばかりではありません。
悪くなった時のために、できる準備はしておくことです。

【当面、有効な使い道のない、借りたお金の扱い方】

私はたくさんの借入れをしてきました。
阪神淡路大震災で40億円以上の損害を受けました。
銀行には、必要でないときもたくさんお金を借りて恩を売ってきました。
だから、大震災後もすっとお金を貸してくれました。
日ごろの付き合い方は大切だと思います。
しょせん人と人との商売ですから。

もう1つ大切なのは、借りたお金の使い道です。
経験のない不動産やFXに投資をして失敗した経営者も少なくありません。
当面、有効な使い道がなければそのまま置いておけばいいのです。
ただし、銀行は入金した口座からずっと動かない状態を好みません。

必要ない融資をしたと思われるからです。
いったん入ったお金をどう動かそうと自由です。
他行に送金して置いておきましょう。

また、日頃からお金を循環させておくことも大切です。
決算のときには借入残に応じた預金残にしておくほうが、
取引銀行の評価も高くなります。

【銀行の担当者に恩を売った分、いざという時に助けてくれる。 】

別の項目でもお伝えしましたが、
私がなぜ140億円も借入ができたかと言うと、
銀行に対してずっと恩を売っていたからです。
お金が必要ない時でも
銀行が借りて欲しいという時には借入れをしていました。

また、銀行が新規取引に困っていたら紹介もしたし、
預金が足りないといえば預金をしました。
売ってきた恩は、いざという時に返ってきます。

一番ありがたかったのは、
阪神淡路大震災で40億円以上の損害を被った後、
自力再生した時です。
さまざまな機会で色々な銀行員や元銀行員などから
助けてもらいました。

その助けがなかったら今の自分はなかったと思います。
商売は真面目にやっていると、良いことが必ずあることを実感します。

 

株式会社 Jライフサポート 三條慶八

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