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1500社の社長を救った虎の巻『経営の極意』(フォレスト出版)
「どんなピンチも乗り越えられる組織とマネジメント」より一部を公開します
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【打たれ弱い二代目社長が多い原因】
残念なことに、最近の二代目社長はすごく頭はいいのですが、
打たれ弱い人が多いと言わざるを得ません。
特に決断を迫られた時、難しい場面に直面した時に弱さが露呈します。
私が考えるに、これは日本の社会構造が関与していると思います。
日本の少子高齢化は解決困難な泥沼にはまっています。
この状況で育てられた男子はとにかく甘やかされています。
母親にかわいがられ、好きなものは何でも与えられてきた人が多いのです。
昔は「かわいい子には旅をさせろ」と言いました。
もちろん、「旅」とは、旅行だけを指すものではありません。
「いろいろな困難」という意味です。
昔は不条理なことをいっぱい経験して打たれ強い男子が育ったわけです。
ところが現代は違います。怒られたことがない、屈辱を味わったことがない。
とにかく生まれてから屈辱、挫折を味わっていない人が多いのです。
そんな二代目が跡継ぎになると、「打たれ弱い社長」になってしまうのです。
【存在感を増す女性社長】
近年、逆に存在感があるのが女性社長です。
美容、健康、飲食、ファッションなどの分野で創業社長としての活躍が目立っています。
そもそも女性のほうが優秀です。高校のクラスを思い返してみてください。
女子生徒のほうが真面目できちんと勉強していたイメージがあるでしょう。
これは社会においても同じです。
私がお付き合いをしている女性社長たちも一様に真面目で、アドバイスしたことを
すぐに実践する行動力を持っています。だから業績も良く、成長していっています。
素直に聞いて忠実に行なう。これは、成功する社長の条件と言っても過言ではありません。
しかも、男性社長のように無駄な遊びをしません。これも強みの1つでしょう。
私が顧問をしている会社では、優柔不断な二代目の息子を辞めさせて
娘を社長にした会社もあります。この英断で業績は一気に上昇しました。
【女性社長の弱点】
しかし、女性特有の弱点もあります。
これから書くことは、あくまで傾向であり、個人差があることを前提に読み進めてください。
まず、お金の管理が苦手です。
資産表の見方が分からない、資金繰りがわかっていない、
銀行とのかけ引きが苦手、つまり、お金にまつわる管理が苦手なのです。
これらは、社長としては致命的です。
中には「苦手なお金の管理は、税理士に任せておけばいい」と考えている女性社長もいます。
確かに税理士はそのための存在ですが、身を持って経営を学んだ税理士はほとんどいません。
数字合わせだけやってる税理士に任せっきりにしておくといつかとんでもないことになっていることがあります。
お金の管理は社長として必須の仕事です。
女性社長が押し並べてお金に弱いのは、経営のイロハを教えてもらっていないからです。
発想やセンスが良くて創業するのはいいのですが、会社を存続させるためには経営力が必要になります。
経営力を備えた女性社長がどんどん出てくるようになれば、社会はもっと活性化していくでしょう。
【人材不足時代、中小企業にとって「女性の登用」は重要キーワード】
中小企業の幹部として、女性が活躍するケースも徐々に増えています。
先日面白い話を聞きました。大企業でキャリアを積んだ優秀な女性が、
小さな会社の求人に応募してきたというのです。
話を聞いてみると、「子育てのために一旦退職したが、
もう1度仕事をしたい。でも、将来、もう1人子供が欲しい」という条件でした。
本当は大きな企業に就職したいが、「将来子どもが欲しい 中途入者」では、
どこも採用してくれなかったのだそうです。
その話を聞いた社長は、「子供?いくらでも産んでよ!」と、
二つ返事でその女性を採用しました。
社長にしてみれば「こんないい人材が、ウチの会社に来てくれるなんて」と、
感動ものだったのです。
案の定、彼女は期待以上にやってくれる
素晴らしい人材で、会社に大いに貢献してくれています。
女性の採用は、社長のファインプレーだったと言えます。
中小企業では、労働力不足が構造化し、
中途採用で優秀な人材を取るのは不可能な時代です。
中小企業にとって女性の登用はキーワードになるに違いありません。
いかに優秀な女性を使いこなすか。これも、成功する社長の必須条件になります。
そのためには、いかに女性が働きやすい職場環境を作るところから始める必要があります。
株式会社Jライフサポート 三條慶八