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1500社の社長を救った虎の巻
『経営の極意』(フォレスト出版)
「どんなピンチも乗り越えられる組織とマネジメント」より
一部を公開します
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◎社員が失敗をした時、社長としてどう対応すべきか?
【失敗後の悪い対応例】
人間、どんなことでも活動していれば失敗はつきものです。
自分の会社の社員が失敗をすることも、
当然あります。
問題はその時にどうするかです。
悪い例といい例を紹介しましょう。
一番悪いのは、「何をやってるんだ!」と頭ごなしに怒ることです。
実際に、
「うちの社員は失敗ばかりして腹が立つ」
「せっかくオレがつないだ得意先が切れてしまった。頭に来る!」
という愚痴をよく聞きます。
中には、誰が失敗したかを突き止める
「 犯人探し」をする人もいます。
社長がこういう態度では、
社員は萎縮して、言われたことだけしかやらない
平凡な人材になってしまいます。
新しい発想など生まれようもありません。
最悪の場合は、失敗を隠すようになってしまいます。
小さな失敗を隠すうちに、
その失敗がだんだん大きくなることがあります。
たとえば、売掛金の集金が滞ったことを隠したとします。
1回だけなら小さな金額ですが、それが重なるうちに大変な額に
膨らむことがあるのです。
小さな失敗をすぐに報告する
会社の体質を作ることが重要です。
【失敗後の良い対応例】
逆にいい会社は、
同じ失敗を2度としないようにみんなで共有します。
そのためには、失敗をすぐに
報告することが肝心です。
私が顧問をしているある会社は、
会議に面白いルールを設定しました。
会議で失敗事例を報告した社員に300円の
報酬を出すというのです。
一方、成功した報告の報酬は100円。
失敗の方が高いのです。
しかも、「いい失敗」には、
みんなで拍手を送るというから驚きです。
このルールができてから、社員が積極的に失敗を報告し、
失敗が成功につながるようになったと言います。
この例からも分かるように、
「失敗= ダメ」と決めつけてはいけません。
「失敗してもいい。思うようにやってみろ」と
言える社長がいる会社は伸びます。
そして、同じ失敗を2度としないようにして、
次の大きな成功のためにすればいいのです。
私も若い頃、ある先輩に「人は失敗しないと成長しない。
だからお前も若いうちにたくさん失敗しておけ」と言われました。
社長が失敗を許せば、社員はたくましく成長します。
中小企業には、最初から一流の
サラブレットのような人材は入ってきません。
失敗をして経験を積んだ社員は、
雑草のような強さと粘りを身につけます。
それが人間を育てるということなのです。
一番分かって欲しいのは社内での1番の失敗経験者は、
社長自身だということです。
株式会社Jライフサポート 三條慶八