V字回復の極意:メルマガ6月7日号

V字回復の極意

 

コロナの影響で業績が下降し困っている会社は想像以上に多い。何とかコロナ融資で事業を継続出来ているが先が見通せない状況である。

少しづつ回復の兆しはあるが、コロナ前に戻るには相当な時間が必要である。コロナが終息しても元の状態に戻る程商売は甘くない。

儲かる様にすべてを変えていかねばならない。

スクラップビルドつまり「畳む・削る・変える」が重要になってくる。

多くの企業を見ていると無駄な在庫を抱えていることが多い。在庫というのはお金である。在庫が寝ているということはお金を金利を払って寝かしていることになる。

その在庫が買った値段で売れるならいいが二束三文にしかならないなら無駄でしかない。

色々な部門があっても将来性や利益率を鑑みて絞り込む必要がある。競争力の無いものを続けていくほど無駄なことはない。

生産性を上げるために5人でしていいた作業を2人で出来ないかなど考えてみる必要がある。

動きが速い企業はIT化も含めて生産性向上を実行している。

出来るか出来ないかは社長の熱意しかない。何事も工夫すれば改善できる。

中小企業は人材が居ないのに余分な人員で無駄な作業をしている。
未だに労テク中心の企業もある。

社長が社内を見つめ直し日々改善改革を断行する強い気持ちがないと絶対に出来ない。

社員は今までのやり方の方が楽でやり易いからだ。

社内に絶対にそんなことは出来ないという理由を雄弁に話す人が必ずいる。その反対勢力に負けない強い意志をもって断行する勇気と情熱がないと会社は変わらない。

V字型回復は社長の確固たる信念がないと到底できるものではない。

会社は『社長の志』次第でどうにでもなる。多くの事例をみても普遍的な事実である。

 

 

何が正しいか

 

企業経営をしていると目先のことや利益・売上のことに目が行き、何が正しい事なのかが見失ってしまっていることがある。企業はそれぞれに社会的存在意義がある筈です。

業界の常識に左右されずに何をすることが正しいのかを考えて経営すべきです。

どういう想いで事業を立ち上げ世の中を変えようとしたのか世の中に貢献しようとしたのか思い出してほしい。経営にブレがないか見直してほしい。

いくら反対の意見があろうとも経営者が正しいと思うことを状況が厳しくともやり抜く強い意志が大切である。

めげないあきらめないくじけないそんな精神が必要である。

成功している経営者はやりきるまでしつこい。途中で投げ捨てない。

コロナ禍で大変な状況であるが、この時期だからこそ正しいことを貫き通す経営が求められている。

正しいと思うことをやり続けると思わぬ時に光が差してくる。

後継者経営者の場合には、やらされている経営でそこに正しき思いが無いからブレてしまっていることがある。

経営とは儲けるために行う行為ではない。自分の正しさを証明するために行う行為でその結果利益がうまれるものだ。

 

 

消費の動向

 

モノからコトへの消費の主役が変わった。

多様性が増したので、消費動向が一辺倒でなく想定しにくくなった。

経営側にとってとても難しい時代となった。

飲食店でもデザイナーがお洒落な空間を作りその雰囲気を楽しむ時代は過ぎ去った。

料理の素材に関心が高まりインテリアよりお皿の中身が大切となった。

何万円もする贅沢なコース料理だけでなく500円するコロッケにも贅沢感を味わったりする。

多様性が求められている。食の楽しみ方も変わり人の価値感でさまざまである。

個性的なホテルも出来て若者中心に支持されている。

全国チェーンのホテルではなく日常の延長線上で土地や街に溶け込みローカル体験できるとか様々な個性的なホテルが重宝されている。

そこにはお客様に寄り添った『愛』と『心地よさ』がとてもキーポイントになっている。

時代と共に消費動向は変化する。アフターコロナでは大きく変わる可能性がある。

今までと同じような固定観念で商売をしていると消費者からそっぽを向かれ売上が激減することも有り得る。

経営者のウオッチ力がモノを言う。見る力・観察する力が大切である。
そして先を読む力が必要である。その為には情報収集力も兼ね備えておかないと
間違った判断をしてしまう。

 

 

DX・多様性の遅れ

 

デジタル技術で事業を変革するデジタルトランスフォーメーション(DX)や多様な人材を活用するダイバーシティー(多様性)で日本企業が欧米に遅れている。

日本のデジタル競争力は世界で27位と情けない状況である。

EC(電子商取引)の普及率は中国は24%で日本は9%である。

世界3位の経済大国と言っているがIT後進国である。

国家戦略が劣っているとしか言えない。
コロナのワクチン接種状況を見るとここまで日本は遅れているのかと落胆してしまう。

そんな状況を見て日本に誇りを持ちなさいと言っても説得力がない。

島国で他から攻めてくる環境でない平和ボケしているのではという意見もある。危機意識が無いのが一因かもしれない。

イスラエルはいつも戦時体制だからワクチン接種も世界一速い。

多様性を求めるなら移民政策を転換しないと難しいように思う。

スポーツの世界でもテニスの大坂なおみ選手やバスケットの八村選手を見ても多様性が必要なことが分かる。

日本の今までの価値観では世界では戦えない。

少子高齢化により日本の労働力不足や消費の減少など考えると転換期になっている。

日本のパイだけではもう成り立たなくなってきた。

コロナ後を考えると中小企業も変わらなくてはいけない。

コロナ対策を見てもいかに日本は先の読めない対応が遅い国だと認識できたはず。世界標準で考えると変革を進めないと生き残れない。

昔のままのやり方では国際競争力に勝てない。日本国内だけでやっていけた時代ももう終わったのだ。

自社に合ったDXと多様性をどう考えていくかが成長のポイントになっていく。

経営者の価値観も変わって行く必要がある。

 

 

人の心がすべてを決める

 

世の中には不条理なことにいっぱい遭遇する。そこで逃げてしまっては何も得られない。
不条理なことに真面目に取り組み乗り越えてこそ真実が見えてくる。

ナポレオン・ヒルの言葉に『諦める一歩先には、必ず宝がある』とある。

負けると思うと、負ける。ダメだと思うと、ダメになる。ムリだと思うと、勝てない。失敗すると思うと、失敗する。

否定的なことを思うと必ずいい結果は得られない。最後まで成功を願い続けるものだけが成功している。すべては『人の心』が決め手になる。

コロナで大きな試練を乗り越え再出発しなければならない時に強い人が勝つわけではないし、素晴らしい人が勝つわけでもない。

『私は出来る』そう考えている人だけが結果的に勝てるのだ。

 

株式会社 Jライフサポート 三條慶八

 

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