新たなカテゴリーを:メルマガ1月25日号

新たなカテゴリーを

 

業歴の長い会社に限って頭打ちになっていることが多い。

これが業界の常識だとかこのやり方が当たり前だと頭が凝り固まっている。

常識というのは時代と共に変化するものです。だから、いつまでも常識に囚われていると新しいものが生まれない。常識を疑うことから新しいカテゴリーが生まれるそこに考える力が宿る。

10年ほど前からコメよりパンの消費量が増えた。しかし、パン業界も熾烈な競争の中潰れていく店も多い。

今までの常識を逸脱した今までになかったパンを世の中に送り出し注目されているパン屋がある。

365日食べて欲しいとの願いから365日という店である。ウルトラキッチンの杉窪社長は独創的な考え方を持っている。

すべてのことに対して疑ってから本質を見出し新しいものを生み出している。

パンの素材も厳選し作り方も常識外の作り方形も常識に拘らない。すべて、お客様に本当に喜んでもらうために試行錯誤して究極を求めている。パン屋と言いうのは朝早く夜遅くまで働きブラック企業が多い。そんな中キチンと週休2日制で労働時間も決まっている。その為にパンの作り方も素人がやっても均一に出来るようにシステム化して生産効率を上げている。そんな工夫をしているから働きやすい環境である。修業を何年もしないとパンを焼けないという古臭い考えはない。

顧問先の建築関係でも職人を育てるのに10年とか言っている時代はもう終わったと同じようなことをして成功している。

常識は時代とともに変わり常識こそ非常識になる時代だ。

 

 

企業倒産の裏側

 

2020年度の倒産件数は、前年対比7%減の7773件でした。1990年代以来の低水準らしい。

コロナ危機なのに何故倒産件数が少ないかというと実質無担保・無利子融資など金融緩和策が取られたからである。

信用保証協会の実質無利子無担保融資を含む民間金融機関による融資は、前年対比5倍になっている。リーマンショック時代の融資件数金額をはるかに上回っている。

融資の条件も甘々でリスケ中・債務超過・赤字会社でも融資を受けられる状態であった。

平時なら当然倒産していた会社が生き延びることが出来たのである。コロナ融資で助かった企業も多い。しかし、借りたお金は返済をしなければならない。返済猶予期間が過ぎるとかなりしんどくなる企業も増える。

緊急事態宣言を受け更に売上が減少する企業も多く、資金繰りが苦しくなる。政府の優柔不断な政策で国民は振り回されている感がある。

勢いに任せて融資していた時期は過ぎてしまったからコロナ融資の条件が厳しくなってきた。資金繰りが苦しいからと言ってプロパー融資をして支援をすることなど銀行はしてくれない。将来の返済目途が立たない融資をするほどリスクを負わない。共に考え共に成長するという意識が銀行に少ないから中小企業は生き延びる方法を考えなくてはならない。大企業や上場企業にはリスクも考えず右に倣えで多額の融資をする。業績不振になると多額の債権カットに応じるは中小企業経営者は理不尽に思う。

銀行員と話をしていると4月ぐらいから倒産は確実に増えると口をそろえて言っている。廃業も加速的に増えていく。

経済が減速するのは間違いないわけですから中小企業経営者としてどうリスクヘッジを考えるかがとても大切になってくる。

これからは経営者の力量が問われる。

 

 

人員削減の嵐

 

新型コロナによって世の中が一変してしまった。

2019年は人手が不足し多くの企業が人集めに苦労していた。ところが新型コロナによって多くの企業が生き抜くために人員削減を断行している。

2020年でさえ前年対比で2,5倍の上場企業が希望退職者を募集した。2021年には更に増えていく気配である。

一番希望退職者が多いのは、アパレル業界である。百貨店にお客様がやってこない。百貨店中心に売り上げを伸ばしてきたブランドは壊滅状態である。昨年の夏はコロナの影響で夏物がさっぱり売れず大量の在庫を抱えたアパレルメーカーも多い。

今度は12月のクリスマスシーズンそして新年からのバーゲンも緊急事態宣言でお客様が来ない。特にお出掛けの機会が無いので、女性がブランド物を買わない。

リアル店舗は全く売れていない。カジュアルのユニクロなどは売上を伸ばしている。

紳士服青山も創業以来最大の赤字で初めて希望退職者を募集した。世の中のカジュアル化に追いついていけなかった。

コロナ禍によるテレワークで生活スタイルが変わってしまった。この流れが元には戻らない。

リーマンショック後のことを思い出す。リーマンショックで大企業はリストラして希望退職者を募りました。人員削減により退職した人が希望の条件で再就職はなかなか難しい。大手を退職した人が独立して起業する方も多かった。大手有名会社を退職して独立したが事業が上手く行かず困った方がよく相談に見られた。退職金を注ぎ込み借金もしたが事業は上手くいかず出口が見えない方もいた。

中小企業経営者は会社を経営しなくてはいけない。1部署だけ見ればいいわけではない。営業できても経営できなければ成功しない。そのような悲惨なことが起こらなければいいなと願うしかありません。

2020年の12月という最大の儲け時期に自粛モードになった。その反動で倒産危機に見舞われる企業も多くなる。

早めに手を打てば生き残れるチャンスもある。
経営者として家族と従業員を守るために社長としてどうするかがとても大切になる1年になる。

 

 

LIFEな若者世代

 

1990年代後半から2010年ごろの生まれた世代をZ世代と言われている。

若者の消費文化が今までと違ってきている。LIFEな生活を好む。

若者世代は、Lつまりローカルを大切にし、地元と緩いつながりを持っている。コミュニティーは小さくマス広告は通じない。企業はコミュニティーごとにきめ細かく向き合うやり方しか通用しない。お金を掛けて大々的に広告宣伝しても効果が無くなっている。

そして、Iつまりインターナショナルである。大学生で英語が話せるのは就職の時に有利ににならないほど当たり前のことになっている。コロナ禍では海外に行けないが、ネットやスマホに慣れ親しんだ世代の視線はインターナショナル感覚である。

Fはフェアネスで、嘘や作りこみを毛嫌いする。嘘が無く素の姿を垣間見ないと無向きもしない。芸能界や政治の世界でも嘘や作りこみの世界はネットで叩かれる。正直さが求められる時代になってきている。

最後にEですが、エシカルを重要視している。肩ひじ張らずに自然に生きていく感覚をとても大切にしている。

10YCというブランドの服は10年着られる服というコンセプトである。そのような服が支持されるのもエシカルな生活を好むからである。

1960年生まれの私には想像もつかないことである。自分の想像を全く通用しないことを
理解した上でどうするかである。

顧問先の社長には若者の消費動向を理解できないのだから若者に任せる度量が必要だと言っている。

様々な世代の商売をするにもその中心となる世代が才能を発揮できる環境を作るのが経営者に求められる時代である。

流行は半年しかもたない。本質的な商売をする必要がある。流行と言われる時は衰退の一歩手前である。

働き方もワークライフバランスが求められる時代となった。
会社の犠牲になり仕事をするような時代でなくなった。

一番戸惑っているのが中高年の世代の上司である。時代に付いていけていない。

 

 

ダイレクト・ツーコンシューマー時代

 

D2Cという言葉が少しずつ聞くようになってきた。D2C(ダイレクト・ツー・コンシューマー)というのは、製造から販売までを自社で賄うビジネスモデルのうち、インターンネット上の自社サイトを中心に販売するモデルである。流通業などの他社を介さずに自社で製造した商品を自社チャンネル経由で消費者に販売するビジネスモデルである。中小企業に最も適したビジネスモデルである。以前なら一からやるには販売網を築くのに時間とコストがかかりすぎて不可能だったからである。下請けや卸業から脱皮できるチャンスになる。

自社で作るものを自社で売る力がないと商売のうま味はなくなる。

利益率も低くなるし、お客様と直接接して無いからお客様の顔も心も見えない。

アパレル業界はコロナによって更に苦境に立たされどうにもならない状況まで追い込まれてしまった。調子のいいのはユニクロやワークマンなどである。多くの企業はコロナ禍で大赤字になっている。

新たな芽も出てきている。オーダースーツを手掛けるFABRIC TOKYO(渋谷)メーカーがネットで直接消費者に販売するD2Cで成長している。旧来のアパレル業界の仕組みをテクノロジーを使って現代社会に最適化することを掲げている。

すべての物事がデジタル化していくのは世の中の不可逆なトレンドである。

アナログで非効率な業界程チャンスが広がる時代になってきた。

業界のことを知らない人間が参入してシェアを握り時代である。

ファッション業界がIT化が遅れてアナログ的な非効率的な状況であったので、森社長は勝算ありと勝負にでた。

大手は海外に生産拠点を構えているが国内で生産をしている。何故なら小ロット多品種生産はの日本国内しか出来ないからである。

10万から30万するオーダースーツが3万から出来るようになった。

D2Cは総合格闘技と言われ製造・IT・物流・デジタルマーケティング店舗運営などあらゆることをしなくてはならない。

人材確保が成功の鍵となる。

売った後がスタートだと考えている。そこが森社長のすごさでもある。

ITOを駆使して毎日着てくれているかどのような頻度で着ているかお客様と直接コミュニケーションを取る方法をとっている。お客様の声をきちんと拾って商売に反映している。

コロナ禍でスーツ離れが起きていると言われるがこのファブリックトウキョウは都内中心に14店舗あるが快進撃を続けている。

商売のやり方自体昭和や平成にやり方をしているとお客様離れに拍車がかかる。
もう逆戻りはない。

 

株式会社 Jライフサポート 三條慶八

 

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