コラム

アベノミクスと銀行について

今回の量的緩和・質的緩和政策の下で、その規模の大きさに加え、
金融機関は、含み資産が増したことにより、財務内容が良くなり、貸し出しが伸びた。
貸し出し全体で、約3%の伸びを記録した。

しかし、全国銀行の中小企業向け貸し出しの13年12月まで1年間の伸び率は、2,5%、
信用金庫による貸し出しによる伸びは、1,3%と全体の数字より低い。

その原因は、中小企業の業況の回復が遅れていることにある。

全国銀行の不良債権比率は低い。
しかし、信用金庫の不良債権比率は、10年3月期以降上昇しており、13年3月期には6,3%に達している。
信用金庫の貸し出しの低迷は、このような信用金庫の悪化している財務状況によるものである。

モラトリアム法案が廃案になり、中小企業の取り巻く環境が変わってきている。
13年10月に決定された「成長戦略の当面の実行指針」には、地域ごとに成長戦略を推進し、
中小企業・小規模事業者の革新を進めることがうたわれている。

本当にうまくいくのでしょうか?
答えは、NO です。

中小企業対策として、緊急融資制度など貸し付けることばかりしてきました。
根本的な解決にはなりません。
何故なら、過剰債務で苦しんでいるのに、更に貸し付けて、余計に金利支払いも多くなり、
利益を圧迫し、尚且つ過剰債務が拡大するだけです。

これではどう考えても、中小企業・小規模事業者の革新なんてあり得ない。

ならば、どうすべきか?
誰も守ってくれない中小企業経営者は、自らの手でリスクヘッジを図り、再生を進めなければならない。
そのためには、早く動き出すことが大事です。

私が140億の負債の会社を自力再生出来たのも、早く再生に動き出したからです。

是非、勇気ある一歩を踏み出してほしいものです。
株式会社 Jライフサポート 三條慶八

三條慶八の本