コラム

経営理念が浸透しない:メルマガ3月21日号

経営理念が浸透しない◆

 

経営理念を社員に毎日説明しているのに全く理解を得られていないどうしたものかと相談に来られた。

その経営理念はどの会社でも当てはまるすごく抽象的な文言で一体何を言いたいのか良くわからない。

結構そのような経営理念を作って掲げている中小企業経営者も多い。

それは社長の自己満足であって私たちには何も響かないと社員からの訴えをよく聞く。

経営理念を社員で考えてもらうのは如何ですかと尋ねられる社長もいらっしゃる。

それは経営者放棄ですよとお答えします。

どういう志で会社を経営するかの根本を社員に任せるのは経営者責任から逃げている。

大企業の経営理念は難しい言葉で何行も書かれている事がある。

そのような経営理念は中小企業では必要ない。

その経営理念を聞いてすぐに理解できその経営理念に基づいて行動指針が分かればいい。
中小企業はそうあるべきだ。

スーパーに行っているおばちゃんでも理解できる分かり易くひと言で訴えるべきだといつも言っています。

 

 

人材活用

 

コロナ禍で人手不足になり困っている会社も多い。出来る人間にしわ寄せになり生産性向上になっていない企業も多くみられる。

お金の稼げる部署には、稼げる人材を登用し、稼ぐことに専念させないと会社として効率が上がらない。

多様性の時代を受け入れずいつまでも9時から5時までの出勤を週休2日で求め社員を募集している社長もいる。

多様性の時代だからこそ臨機応変に対応すべきである。

40年ほど前に飲食事業をしていたが、なかなか思うような人材が集まらず悩んでいたことがありました。

あの時代の飲食業は今のように高学歴な人はまず来ない。

とても癖のある人が多かった。人のことで色々苦労をしました。

国立大学の学生や有名私立大学の学生を集めてアルバイトだけで店を運営した。
そんなこと無理だと言われましたが、結果的には上手くいった。

仕入れからレジ閉めからシフトの管理まですべてやってもらった。
自分たちで責任もって運営してくれた。学生では考えられない時給を支給していたからいい人材が集まった。

社員で運営するよりキチンと運営出来たので、頭を切り替えて社員にこだわるのを止めた。

そのお陰で多店舗化も出来た。

また若者の商売をするときに色々意見を言ってくれて有難かった経験がある。

最近たくさんの相談を受ける中で45歳以上の中間管理職が構造改革するのにすごく弊害になっている事が多い。

何故なら45歳以上の管理職は今までと同じようにしたいからです。
変化をとても嫌う。

それによってコロナ禍の会社の構造改革が遅れている中小企業も多い。

結局は経営者のやりきると言う覚悟しかない。

 

 

リスキング

 

中小企業のリスキリングは、非常に遅れている。
だから、中小企業の生産性も悪い状態のままである。

最近デジタル化など事業環境の変化に対応するためには社員の学び直し(リスキリング)が欠かせないと言われている。

先進国ではすでに進んでいるが、こういうことは日本の中小企業は非常に遅れている。

それは中小企業の粗利益率が低く、その費用を捻出するのに困っている状況だからである。

鶏が先か卵が先かという問題です。
先行投資して早く会社の生産性を上げるスキルを上げる努力をしなければ会社の将来は無くなってしまう。

社長本人が覚悟を決めて自ら変わり学び直し独自のシステムを構築した会社がある。

倒産危機に会った金型工作所のIBUKIはデジタル人材育成に力を注ぎ売上を2倍に増やして復活した。

社長がどう変われるかにかかっている。

アフターコロナを考えると待った無し状態である。

石油が高騰し、資源が高騰し、あらゆるものが値段が上がっている。
必要とするものも手に入らない状態である。

コストが上がった分をお客様にすべて転嫁できればいいがそうは行かない。
特に中小企業は転嫁が難しい。

頭を切り替えてやり方を変えて超効率的な経営をするしかない。
無駄を省き生産性を上げるしかない。

これが出来ない企業は5年後・10年後には存在できない。

 

株式会社 Jライフサポート 三條慶八

三條慶八の本