コラム

ザクロ経営:メルマガ1月24日号

ザクロ経営

 

ゲームや野球で有名なDNAが起業家輩出会社に変貌しようとしている。

創業者の南場会長はDNAから人材を流出したくないと当初は食い止め作戦を講じていたそうです。

しかし、時代と共に考え方がかわり、今では起業家を輩出する会社に変貌させようとしている。

起業する時には出資も2割どまりにして緩やかな関係にしているそうです。

年齢不問でどんどん打席に立たせてあえて失敗50%の仕事を無茶ぶりでさせる。

優秀な人ほど挑戦魂に火をつけて起業を促す。
それが人材育成術だと言っている。

商売のやり方や広告の仕方など全く10年前と違っている。

TikTokなどを利用しヒット商品を作り上げることなどの発想は若者しか出来ない。

自分の感受性と合うからこそこれだとわかる。
感性がずれていると必ず失敗する。

私も20代に20店舗以上の飲食店を展開していたが、30代になり自分の感性と違うと感じ、商売のやり方を方向転換した。

DNAと同じように飲食店をのれん分けして独立を促し自分の感性で店を運営させる仕組みに変えた。

そのお陰で店を閉めることをしなくて済んだ。

反対にどんどんと広げることが出来た。

経営者は年と共に必ず時代に付いていけなくなる。
その時にどうするかで大きく会社が変わる。

いきなりステーキが業績悪化して店をどんどんと閉めていっている。
あれはテレビで見ているとあまりにも社長がお客様の感性と食い違っているのに口を挟み過ぎだと思えた。

商売は感性が大切だ。感性も劣化していく。

それをどうカバーして事業に活かすかが勝負だ。

 

 

社長は忍耐業

 

社長は忍耐業である。
特に中小企業の創業者はスーパーマンで何でも一人でやってきたからすぐに口出ししてしまう。
これが人育たない原因である。

しかし、自分ならもっと早く失敗しないで出来るという想いがあり、我慢できなくなり口を出してしまう。

段々と部下は自分で考えるより社長に直接聞いた方が楽だと知るともう自分で判断しなくなる。

この繰り返しが重なり会社全体が受け身となり考えない判断しない会社になってしまう。

出来る社長程そのような会社になり、社長は何故うちの社員は自分で考えず受け身なのかと悩んでいる。

すべて社長に原因があるわけです。

先代がワンマンで会社が考えない受け身の典型的な会社があった。

後継者はとても苦労する。

考えないことが美徳で染み付いた企業だから自発的に考えることをまずすることからリハビリしないといけない。

当初現社長は指示を出さないとか何を考えているかわからないとか色々批判を浴びましたが2年の歳月がかかりやっと自主的に考える会社に変貌していった。

創業時はスーパーマンの社長でないと伸びない時期があるのも事実かもしれないが組織が出来てくると社長自身も変わり我慢を覚えないといけない。

すぐに回答を述べるのは極力避けていくべきだ。

それより質問して自分の意見に近づけようにもっていける技を身につけるべきだ。

絶対に社長は答えを言わない。

こうしたらいいのではもダメである。

答えを待つ余裕がないと社員は育たない。

 

 

社員は教育しない

 

社員が育たないと困っているという声をよく聞きます。

多くの場合には外部に委託して大金を使って教育しているのに上手くいかないと苦悩を訴えてくる。

いくら大金を使おうが社員が心から納得して共感していないのであれば心の底から動くはずがない。

教育という大それたことを言うから間違っている。

教育ではなくしつけをする。
これが大切だと思っている。

子供に親が何度も何度も同じことを言ってしつけします。
それと同じだと思う。

教育ではやらされた感があり定着していかない。

社員を育てるのは社長の責任であって育つ土壌を作っていないからである。

社長が考えている社員はこうあってほしいと言う基本的な考えがあるなら自ら社員に対してしつこく説いていく努力を惜しまないことです。

たいていの場合には面倒くさいから社員や外部に任せて社長の考えを説いていかない。

中小企業でまだ人数が少ない時こそ社長の考えていることを説いて会社の文化として育てていかないと
会社には根付かない。

愚直にも社長が毎日毎日耳にタコ出来るほど社員に訴えてきた会社は社員が社員を躾していく。

 

 

社長には右腕が必要

 

才覚あって会社を創業しぐんぐんと業績を伸ばしてきた素晴らしい社長がいらっしゃる。

あまりにも猪突猛進するので周りが追い付いていけない。

社長本人にすれば周りの人間が何故出来ないのかと落ち込んで悩んでいる。

その時に言うのは社長のようなスーパーマンが会社に居たら恐らく独立してこの会社に居ませんよと返答している。

社長と同じ事が出来るだろうと望むこと自体間違っている。

社長の望む3割してくれたら有難いと思う気持ちでないと上手くいかないですよという。

あの大打者イチローでさえ10打席のうち7回ほど失敗する。

人は失敗して成長するものです。完璧に出来る人は誰も居ない。

会社で一番失敗の多い人は社長有る筈です。

成功している社長を見ていると社長を支えている右腕の存在が大きい。

社長一人では会社と社員をコントロールするには限界がある様に思います。

SMAPもやり手のマネージャーが居たからあそこまで成功したと言われている。メンバーの努力もあるでしょうが支える人の力も大きいはずです。

初めから成功を100%望むなんてあり得ないと思います。

自分は失敗しているのに部下には100%成功を望むこと自体あり得ない話である

 

 

仕事は平準化

 

アフターコロナで大切なことは生産性の向上である。

先進国で一番生産性が低いのが日本でありますからこれを改善したいと政府は躍起になっている。

高度成長期に人が働く若い人もたくさんいて売上も所得もぐんぐん伸びて将来に希望の持てる日本だった。

その時の流れのまま商売をしている会社も多い。
所謂アナログで商売をしている。

それでも儲かっていたからアナログ経営を継承されている。
そんな企業もまだまだ日本にはある。

現場を見ていると理由のない仕事をしている。

例えば、右から左にモノを移動する時に何故しなきゃならないかと聞くと昔からやっているからと答える現場の担当者がいる。

それは理由のある仕事ではなく作業であって意味のない行為である。

その行為を省いていかない限りいつまでも生産性は上がらない。

例えばAからB、そしてBからCへと作業をしている時にBがとても優秀でBの人に仕事の負担が多い現場をよく見かける。

結局、Bに負荷がかかり仕事がBで停滞している時がある。A,B,Cの作業をストップウォッチで図りAが15秒、Bが30秒、Cが15秒掛かっているなら、Bの仕事をAとBに分け与え平準化して20秒平均の仕事にすればいい。

そうすればスムーズに仕事が出来生産性は20%以上上がり人も減らせることが出来る。

そのようなことを実践してコロナ前より25%以上生産性が向上し売上利益も増大している顧問先も存在する。

人がなかなか集まらないという声もありいかに生産性を上げて粗利を稼がないとコロナ前より増えた借入を返済する原資が出ない。

生産性向上は待ったなしの状況である。実践していかないと会社の将来は無いに等しい。

 

株式会社 Jライフサポート 三條慶八

三條慶八の本