コラム

第二創業とは:メルマガ10月18日号

◆ 第二創業とは◆

 

新型コロナで既存の事業が時代にマッチしなくなり悩む経営者も多い。

今までのビジネスモデル商売が行き詰ってしまっている業界も非常に多い。

インバウンド頼りだった企業はコロナ禍で大変な思いをされている。

いつまで我慢したらいいのかと悩み多き日々を過ごされている。
もう2年も経って先行きが見えないようでは諦めてしまう経営者も多い。

創業の精神は大切ですが、時代と共に変化し続けないと時代に取り残されてしまう。

インターネットが普及して大きく世の中が変わったが、それ以上に今の第4次産業革命は変化が速くて戸惑っている経営者も多い。

企業は発展していくからこそ存在意義がある。
いつまでも同じものを同じように売っていては限界が訪れる。

企業の維持は後退の象徴である。

企業もアップデートし続けなければやっていけなくなる。
そのためには経営者もアップデートしないと生き残っていけない。

無印商品は元々西武流通グループだった。

当初はノーブランドの安い商品を扱っているイメージだった。

今では東南アジアではブランド力のある会社に変貌している。

生活雑貨などが主流でしたが、衣食住の食を新たな成長戦略にし企業理念の再定義を行っている。

このように変革の時代には、今までのすべての事業を見直し、何で成長させるかを決めて成長戦略を立てる必要がある。

無印商品は2030年に売上を3兆円にし営業利益が4500億に引き上げる計画でいる。
セブンイレブン規模となり、ユニクロを凌ぐ規模になる。

日常生活の衣食住の基本を担う存在になろうとしている。

中小企業も一緒で何を目指すかを明確にしないと社員一同結束して目標に向かうことが出来ない。

今こそ経営者の力量が問われる時代である。
勝ち抜くしか生きる道はない。第二創業時代の始まりである。

 

 

家族主義と中小企業

 

コロナ禍で多くの中小企業は売り上げ低迷し苦しんでいる。

そんな中でよく聞くことは従業員が社長の思うように働いてくれないと言う不満を聞くことが多い。

社長にすれば売上を上げたい利益を増やしたい思いが強い。
それを直接的に言うと反発を買う。

中小企業で成果主義を取り入れて上手くいくことは非常に少ない。
何故なら、成果主義にすると自分のことだけ考え会社や他の人への思いやりなどが全くなくなってしまう。

京都の仲卸業で万松青果があるが、仲卸業がドンドン廃業していく中快進撃を続けている。

先代から受け継いだ会社が昭和の時代の殿様商売をしていたが、時代と共に売上も低迷し倒産危機を迎えた。

どん底から這い上がり素晴らしい会社にしたのは、成果主義を止めてお客様に喜んでもらうことにこだわった会社にしたからである。

社長は従業員が喜ぶことを考え従業員はお客様に喜んでもらうことを考えるこれを徹底した結果である。

何故成功したかそれはお客様の要望を徹底して聞いて叶える努力を怠らなかったからである。

成果主義で利益ばかり求めると社員は社長の顔ばかり見る。

この会社では一日1個お客様に喜んでもらった報告を社員全員が報告することになっている。
売上は毎日公表している。

そのような経営をしていると社員が自主的に仕事を探し協力し合っていく。

だからコロナ禍でも強い。
売上が落ち込んだことから自分たちで工夫して売上を確保するためにお客様に喜んでもらう策を練って実行している。

権限を委譲することで個性的な人材が育ち他社には無い独創的な戦略を立てている。

社長はコロナ禍でもこれからの目途が付いたと確信している。

中小企業はこうでないといけない。
家族主義的な固い結束のある会社が強い。
大企業とは違う強さがないと勝てない。

 

 

データ化で質の向上

 

新型コロナの感染拡大により飲食業界にモバイルオーダーやキャシュレス決済が広がった。

恐らくここ10年ぐらいで進むだろうと思っていたことが早くやってきて中小企業経営者はかなり戸惑いと焦りがある。

いち早くデジタル化に着手し顧客のデータに基づく経営を展開して成功しているのがサラダ専門店「クリスブ・サラダワークス」の宮野社長である。

飲食店は味と業態と人の要素が成功するために必要です。

インターネットが進むことでレシピも検索できるようになり簡単に美味しいものが作れるようになった。

業態もどんどん新業態が出現し飽きられてしまうのが速くなりワクワク感が無くなってきた。

残るは『人』である。

その人が接客に集中し質の向上を図るには無駄を徹底的に減らすことがとても重要になってくる。

例えば夜遅く来店したお客様に愛想よく商品を渡す店員より「こんな時間までお疲れ様です」と声をかける方がよっぽど喜んでくれる。

そのようにいかに質のいい接客が出来る環境整備が必要である。
質のいい接客が出来る人と普通の接客している人が同じ給与ではおかしいわけです。

接客を向上させるためにはテクノロジーしかなくデータ化が大切になってくる。

デパートでものを買ってもレジに時間が掛かり接客する側が接客に集中できない。

いつも思うのですがシステムにお金を投じてレジン簡素化を図り接客に集中させた方が非日常的な時間を有意義に過ごせる。

お客様に喜んでもらうためには顧客情報の把握が大切である。
この会社はモバイル注文を9割にし自社開発したアプリでデータ分析をしている。

働く人のデータ化を進めてどのように接客・作業をしていくか一人ひとりの行動をあらゆるモノがネットにつながりIOTの技術やカメラなどに取り入れてトラッキングし情報を集めることが出来るようにしないと中小企業も取り残されてしまう時代が来る。

コロナ融資を赤字でドブに捨てるのではなくこのような前向きな投資に使うことが賢明な策である。

 

 

発想力UP

 

優れた経営者は発想力が素晴らしい。
人が考えないようなアイデアを簡単に発想する力がある。

コロナ禍で新たな発想でビジネスモデルを考えていく必要がある。

発想力が無いと勝ち抜けないところがある。

発想力のある人と発想力の無い人と比べてどこが違うのか検証してみた。

発想力のある人は物事を疑った目で見ている。
業界に長くいるとそこでの習慣や常識に囚われて新しい発想が生まれない。

業界の常識を疑い、その発想があるから新しいビジネスが生まれる。

発想力のある人は周囲の行動や変化に対して注意深く観察している。
そこで『何故』を頭に浮かべている。

何故、そのような行動をとるのかと言った些細なことも見逃さない。

インターネットから情報を入手することが容易に出来る時代になったが、自分で体感して感じ取り生きた情報を蓄積している。

発想力のある人は、絶対に限界を決めない。

すぐに無理だと諦めるような人は新しい発想は絶対に浮かばない。

発想力のある人は、人を喜ばせたいと言う単純明快な考え方がある。

 

 

改善と革新

 

将来の成功を妨げる敵は、過去の成功である。

今日、上手くいったからと言って、明日上手くいくとは限らない。
これが商売の難しさである。

変化には2つある。
1つは改善である。もう1つは改革である。改善と改革では意味が違う。

改善は現状を基本としてそこに手を加えてより良いものを今まで以上のものを生み出すことである。

革新は現状否定である。
現状と異なる新しいステージで今までにないものをつくり出すことが革新である。

日々改善していくといつの間にか改革になっていくことも有り得るのである。

アフターコロナで必要なことは、改善ではなく改革しかない。

それが出来ない企業は息絶えて消えていく。そのような厳しい世界が待ち受けている。

『革新』を進めようとすると必ず抵抗勢力が存在する。

それに負けない経営者の勇気ある覚悟と決断と行動である。

 

株式会社 Jライフサポート 三條慶八

三條慶八の本